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腫瘍性骨軟化症に対するソマトスタチン受容体シンチグラフィ
松村 武史
1
,
瀧 淳一
2
1金沢大学附属病院核医学診療科
2金沢先進医学センター
pp.469
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600050469
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腫瘍性骨軟化症(tumor induced osteomalacia:TIO)は,病理学的にphosphaturic mesenchymal tumor(PMT)と呼ばれる腫瘍による過剰のFGF23産生により,後天性に低リン血症性骨軟化症を来す疾患である.過剰なFGF23は腎尿細管においてリン再吸収抑制とビタミンD活性化障害を引き起こし,これによって基質骨の石灰化障害を来し,骨軟化症を起こす.原因となる腫瘍はソマトスタチン受容体を発現することが多く,腫瘍の検索に111In-octreotideシンチグラフィが有用とされている(図).
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