特集 遺伝子・タンパク質のファミリー・スーパーファミリー
8.信号伝達系
細胞内
受容体
ソマトスタチン受容体ファミリー
山田 祐一郎
1
,
清野 裕
1
1京都大学医学部病態栄養部
pp.575-577
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425901006
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[構成員]SSTR1,SSTR2A,SSTR2B,SSTR3,SSTR4,SSTR5
概説
下垂体からの成長ホルモン分泌を抑制する生理活性ペプチドとして,Brazeauら1)により視床下部から単離されたソマトスタチンは,その後,中枢神経系のみならず膵,消化管,末梢神経など広く体内各組織において存在することが示された。また14個のアミノ酸からなるソマトスタチンー14(SS-14)のほか,N端にさらに14個延長したソマトスタチン-28(SS-28)も同定された。これらソマトスタチンファミリーは,哺乳動物においては単一の遺伝子より転写翻訳され,できた共通の前駆体プロソマトスタチンからプロセシングの違いにより生成される。その作用はインスリン・グルカゴン・セクレチンなどの種々のホルモンや胃・膵などの外分泌腺の分泌を抑制することのほか,中枢神経系における神経の伝達にも関与するなど広範囲にわたる。
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