特集 健康生成の考え方とサルトグラフィ
特集にあたって
田中 伸一郎
1
1東京藝術大学保健管理センター
pp.1422-1423
発行日 2025年11月15日
Published Date 2025/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670111422
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アントノフスキーが提唱した健康生成論(salutogenesis)の傘下には,さまざまな概念が含まれている。みなさんも,レジリエンス,ストレングス,自己効力感,エンパワメント,首尾一貫感覚(SOC),ポリヴェーガル理論などの言葉は目にしたことがあるだろう。しかし,これらの健康生成的な考え方がどういったものなのか,よく知らないという人も多いかもしれない。あるいは,例えば,レジリエンスとはいわゆる回復力や自己治癒力の意味であることを知っていたとしても,このレジリエンス概念を,一体どうやって臨床の場面に応用したらよいのか,わからないという人も少なくないのではなかろうか。
そうした「健康生成の考え方ってどういうものか?」「レジリエンスの臨床応用ってどうすればよいのか?」などの疑問に答えるために,本特集を企画した。

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