増大号特集 睡眠の正しい理解を促す70のトリビア
Ⅳ章 睡眠障害の治療
Q52 子どもの夜驚の対処方法・治療方法を教えてください
矢富 裕子
1
,
福水 道郎
1,2
1瀬川記念小児神経学クリニック
2東京家政大学子ども支援学部子ども支援学科
キーワード:
睡眠時驚愕症
,
sleep terrors
,
ST
,
睡眠時随伴症
,
parasomnia
,
ノンレム睡眠期からの覚醒障害
,
disorders of arousal from Non-REM sleep
Keyword:
睡眠時驚愕症
,
sleep terrors
,
ST
,
睡眠時随伴症
,
parasomnia
,
ノンレム睡眠期からの覚醒障害
,
disorders of arousal from Non-REM sleep
pp.747-751
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670050747
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A 睡眠時驚愕症(夜驚症)では,異常行動出現時に静止したり強制覚醒させようとしたりすると不機嫌かつ暴力的になることがあるため,危険物を除いてけがの防止に努めて見守ります。規則正しい睡眠覚醒リズム,暗く静かな睡眠環境,夕方以降のカフェイン制限や睡眠直前の排尿などを励行することで,夜間に半覚醒となりうる要因は取り除きましょう。薬物治療は,クロナゼパムなどのベンゾジアゼピン系薬,イミプラミンなどの三環系抗うつ薬,メラトニンが有効です。漢方治療では,抑肝散や抑肝散加陳皮半夏,帰脾湯,加味帰脾湯,桂枝加竜骨牡蛎湯,柴胡加竜骨牡蛎湯,甘麦大棗湯などが使用されています。

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