増大号特集 睡眠の正しい理解を促す70のトリビア
Ⅳ章 睡眠障害の治療
Q53 睡眠中の歯ぎしり,寝言の対処方法・治療方法を教えてください
矢富 裕子
1
,
福水 道郎
1,2
1瀬川記念小児神経学クリニック
2東京家政大学子ども支援学部子ども支援学科
キーワード:
睡眠時歯ぎしり
,
sleep bruxism
,
SB
,
寝言
,
sleep talking
,
律動性咀嚼筋活動
,
rhythmic masticatory muscle activity
,
RMMA
Keyword:
睡眠時歯ぎしり
,
sleep bruxism
,
SB
,
寝言
,
sleep talking
,
律動性咀嚼筋活動
,
rhythmic masticatory muscle activity
,
RMMA
pp.752-756
発行日 2025年5月15日
Published Date 2025/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670050752
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A 小児の歯ぎしりは無治療で良好な経過をとり終結することも多いですが,顎の痛みや歯の摩耗,頭痛症状などを認める場合は,筋弛緩エクササイズ,睡眠衛生指導や精神的ストレスの軽減を図ることが大切です。歯科的治療は,小児歯科医と連携し咬合調整や口腔内装置を検討します。薬物治療は,鎮痛薬,鎮静薬,抗不安薬,筋弛緩薬などが検討されていますが,確立された方法はありません。基礎疾患に対する服薬により悪化が疑われる場合は,基礎疾患の状態を考慮して投薬量の調整を検討します。寝言は,自然治癒することが多いとされますが,激しい行動化を伴う場合はレム睡眠行動障害なども疑い睡眠環境を整え,薬物治療としてクロナゼパム,メラトニン,抑肝散などを考慮します。

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