特集 真夜中の総合診療
【真夜中の症状】
夜驚症(Sleep terrors)
原 朋邦
1
1医療法人社団皆誠会 はらこどもクリニック
pp.858
発行日 2008年10月15日
Published Date 2008/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101531
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ステッドマン医学大辞典で夜泣きと引いてみるとpavor nocturnus 夜驚(症),夜泣き=night-terrorsとある.山口規容子訳のR.S.イリングワースの名著「The Normal Child」に山口が記載しているが,夜泣きという言葉があるのはロシア,タイと日本だけであるらしい.したがって,邦人以外の著者による書き物を読む時には,夜驚症と夜泣きは必ずしも概念を明確にわけてはいないことを念頭に置くべきである.
子どもが眠っている時に,親が悩まされる子どもの行動には,コリック,夜泣き,睡眠時驚愕症(夜驚症),睡眠時遊行症,悪夢,レム睡眠行動障害がある.コリックは午後から夕方にかけて認められ,上記の夜泣きとはもちろん,それ以後のものとは区別は容易であり,小児科医の多くはそのように対応している.
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