Japanese
English
特集 精神疾患診療へのデジタルツールの活用
摂食障害治療を支援する食生活管理アプリケーション
The Dietary Management Application for Supporting Eating Disorder Treatment
山内 常生
1
,
原田 朋子
1
Tsuneo Yamauchi
1
,
Tomoko Harada
1
1大阪公立大学大学院医学研究科神経精神医学
1Department of Neuropsychiatry Graduate School of Medicine Osaka Metropolitan University, Osaka, Japan
キーワード:
摂食障害
,
eating disorders
,
デジタル医療
,
digital medicine
,
モバイルヘルス
,
mHealth
,
スマートフォンアプリケーション
,
smartphone apps
,
食事記録
,
dietary record
Keyword:
摂食障害
,
eating disorders
,
デジタル医療
,
digital medicine
,
モバイルヘルス
,
mHealth
,
スマートフォンアプリケーション
,
smartphone apps
,
食事記録
,
dietary record
pp.20-26
発行日 2025年1月15日
Published Date 2025/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.048812810670010020
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抄録
近年,スマートフォンが身近なものになり,治療にスマートフォン用アプリケーション(アプリ)を利用する動きが活発になってきた。筆者らは,摂食障害患者が日常の食事や生活活動を記録・管理したり,疾病教育の資料を確認したり,治療者と患者が交流したりできる機能を備えたアプリを開発し,これを診療支援に生かす試みを行ってきた。本アプリは治療者が患者の食生活を詳細に把握し適切に指導する助けになり,患者の回復に向けた努力を励ますことにも役立ったと思われた。しかし,アプリ使用の課題も明らかになった。アプリの操作性や治療者の使用による負担軽減について改善すべき点や,アプリの運用コストの問題や利用患者数の確保などについて検討すべき点は多い。また,アプリがプログラム医療機器として承認を得るうえでは,アプリが有効な対象者や利用のタイミング,期間などを検証し,エビデンスを示していくことが必要となる。
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