Japanese
English
臨床報告
腹腔鏡下胆囊摘出術により腹部症状が軽快したきわめて稀な小児のADMの1例
Adenomyomatosis of the gallbladder in a child: a very rare case report
金城 尚樹
1
,
亀井 滝士
1
,
中津 宏基
1
Naoki KINJO
1
1市立八幡浜総合病院外科
キーワード:
小児
,
胆囊腺筋腫症
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
Keyword:
小児
,
胆囊腺筋腫症
,
腹腔鏡下胆囊摘出術
pp.357-360
発行日 2025年3月20日
Published Date 2025/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698570800030357
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要旨
症例は14歳,女児.3か月ほど前からの食後に増悪する心窩部痛を主訴に当院小児科を受診.腹部超音波検査で胆囊線筋腫症(ADM)が疑われ,精査加療目的に当科紹介となった.腹部超音波検査および腹部CT,MRCPのいずれにおいても胆囊体部から底部にかけて全周性に15 mmの胆囊壁の肥厚およびRokitansky-Aschoff sinus (RAS)を認めたことからADMと診断し,食後の心窩部痛の原因と考え,腹腔鏡下胆囊摘出術を行った.病理検査所見においてもADMと確定診断された.術後,食後心窩部痛は消失した.ADMの好発年齢は40〜60歳台であり,小児のADMはきわめて稀である.今回われわれは腹腔鏡下胆囊摘出術により症状の改善が得られた小児のADMの1例を経験したので,報告する.

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