Japanese
English
入門講座 睡眠とリハビリテーションを科学する・4
睡眠と身体機能
The association between sleep and physical function: from a rehabilitation perspective
西多 昌規
1,2
Masaki Nishida
1,2
1早稲田大学スポーツ科学学術院
2早稲田大学睡眠研究所
1Faculty of Sport Sciences, Waseda University
2Sleep Research Institute, Waseda University
キーワード:
睡眠
,
運動学習
,
神経可塑性
Keyword:
睡眠
,
運動学習
,
神経可塑性
pp.1237-1241
発行日 2025年12月10日
Published Date 2025/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.038698220530121237
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睡眠は生命維持に不可欠な生理現象であり,身体的・精神的健康の基盤をなしている.成人において推奨される7〜9時間の睡眠は,エネルギー保存や細胞修復,記憶の固定化,感情調節,免疫機能の維持など,多岐にわたる機能を支えている1).
リハビリテーション医療は,疾病や外傷により低下した身体機能の回復をめざすものであり,患者の生活の質(quality of life:QOL)向上に寄与している.しかし,リハビリテーションの効果は患者の全身状態に大きく依存し,睡眠状態はその重要な決定因子の一つである.不十分な睡眠は,リハビリテーションにおける運動学習能力や動機づけを低下させ,回復過程を遅延させる可能性がある2).

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