特集 AIにより加速する生体分子デザイン
—特集「AIにより加速する生体分子デザイン」によせて—タンパク質分子デザインの進歩を振り返る
中村 春木
1
1大阪大学蛋白質研究所
pp.96-97
発行日 2025年4月15日
Published Date 2025/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037095310760020096
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タンパク質デザインの源流とも思われる活動として,1990年9月末から2週間にわたり行われたドイツ・ハイデルベルクの欧州分子生物学研究所(European Molecular Biology Laboratory;EMBL)におけるProDes 90というタンパク質デザインのワークショップ1)を紹介する。主催者はC. SanderとG. Vriendであり,参加者21名が3-4名ずつ6つのグループに分かれ,J. Moult(米国),A. Tramontano(イタリア),A. Lesk(英国),A. V. Finkelstein(ロシア),T. Hubbard(英国)と筆者(日本)がグループリーダーを務め(括弧内は当時の所属),各々テーマを決めてタンパク質デザインを行った。これらの研究者の多くがその後の構造バイオインフォマティクス分野の研究を牽引した。
ここで,当時のレポートを基に具体的な設計手順を記載しておく。

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