増大特集 難病研究の進歩
特集「難病研究の進歩」によせて
『生体の科学』編集委員一同
pp.375
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425201195
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編集者の二人は,今から30年以上も前の医学生時代に,公衆衛生学の実習の一環として,神経変性疾患の患者さんを在宅でケアされているお宅を訪問し,ご家族の方々にインタビューをさせていただいた経験がある。当時はほとんどの神経変性疾患は,その原因もわからず,病気の進行に医学はなすすべがなく,ご家族の献身的なケアが唯一の救いに感じられた。
この文章は,編集委員の一人が2016年8月の特集号「認知症・神経変性疾患の克服への挑戦」に認めた「あとがき」の冒頭の一節である。編集委員の間で共有されたこの記憶が底流となり,神経変性疾患にとどまらず,多くの難病の克服という願いを込め,将来への希望につながる一冊を上梓したいという思いが結実したのが本特集号である。
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