増刊号 眼科診療のピットフォールあるある—対応スキル爆上げのヒント
5.強膜・ぶどう膜炎
ぶどう膜炎の診察①—感染性/非感染性は初診時に必ず確認しよう
菅原 莉沙
1
,
臼井 嘉彦
1
1東京医科大学臨床医学系眼科学分野
キーワード:
感染性ぶどう膜炎
,
内因性細菌性眼内炎
,
眼科緊急
Keyword:
感染性ぶどう膜炎
,
内因性細菌性眼内炎
,
眼科緊急
pp.128-133
発行日 2025年10月30日
Published Date 2025/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.037055790790110128
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はじめに
ぶどう膜炎は,その原因から感染性,非感染性,仮面症候群(腫瘍性),分類不能例(特発性)に分類される。近年のぶどう膜炎における全国疫学調査では,全体の15%が感染性,47%が非感染性,2%が腫瘍性,残りの36%が特発性と報告されている1)。感染性ぶどう膜炎は,適切な治療時期を逃すと不可逆的な視機能障害を起こす可能性が高いことから,まずは感染性と非感染性に分類し,かつ緊急性の高い疾患か否かを判断することが重要となる。初診時に早期の診断・治療が必要となるような緊急性の高い感染性ぶどう膜炎として,本稿では内因性細菌性眼内炎について解説する。

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