予防と臨床のはざまで
さんぽ会夏季セミナー2025「産業保健×生成AI」
福田 洋
1
1順天堂大学大学院医学研究科先端予防医学・健康情報学講座
pp.82
発行日 2026年1月15日
Published Date 2026/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.036851870900010082
- 有料閲覧
- 文献概要
2025年8月30日(土)に、多職種産業保健スタッフの研究会であるさんぽ会(https://sanpokai.net/)の第33回夏季セミナーが「産業保健×生成AI」をテーマに順天堂大学とZoom®のハイブリッド形式で開催されました。産業保健の現場で有効なツールとして話題の生成AIですが「どう使えばいいの?」「全部丸投げしていいの?」といった不安の声も聞かれます。本セミナーは生成AIを安全に、効果的に活用する方法を体系的に学ぶことを目的に企画されました。
午前の第1部は、愛知医科大学の川越隆先生による「AIの基本と医療応用」と題した基調講演が行われました。生成AIの基礎的な仕組み、進化の変遷、医療・産業保健現場での多岐にわたる実践例、例えば、論文検索、データグラフ化、文章執筆、講義支援などが示されました。AI利用のリスクについては、医療現場での誤った相談事例による結果や著作権問題といった社会的課題が指摘され、「目的に応じた適切な活用」と「個人情報・著作権への最新動向の注視」が不可欠であると強調されました。続くハンズオン形式の演習では、参加者がGoogle AI Studio®などで実際にAIに触れ、その可能性と限界を体感しました。「専門知識とAI活用スキルの掛け合わせが、自身の可能性と価値を飛躍的に広げる」という力強いメッセージは、これからの産業保健スタッフが持つべき視座を示唆されていました。
Copyright © 2026, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.

