映画の時間
—フィナーレこそが人生 生きる悦びを圧倒的な力で伝える、人生賛歌の感動作。—喝采
桜山 豊夫
pp.83
発行日 2026年1月15日
Published Date 2026/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.036851870900010083
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ある年齢以上の方であれば、ジェシカ・ラングという名前を聞くと、リメークされたキングコング(1976年)でコングにさらわれた美女を演じたことが記憶に残っているかもしれません。魅力的なヒロインでしたが、その後『トッツィー』(1982年)でアカデミー助演女優賞、『ブルースカイ』(1994年)でアカデミー主演女優賞を受賞するなど演技派としての評価も高まり、ブロードウェイの舞台やテレビドラマでも活躍し、エミー賞3回、トニー賞1回の受賞に輝いています。今月は、そのジェシカ・ラングが、認知症を発症した大女優を演ずる『喝采』を紹介します。
長年ブロードウェイで活躍してきた大女優リリアン・ホール(ジェシカ・ラング)は、老境を迎えても人気は衰えず、舞台に立ち続けています。パートナーには先立たれたようですが、ニューヨークの高級アパートメントに住んでいます。アントン・チェーホフの名作戯曲『桜の園』の上演を間近に控え、舞台稽古に劇場に通う日々ですが、老いのせいでしょうか、アパートメントのベル・マンの名前を間違えたりしています。演出家であったパートナー(マイケル・ローズ)の幻影を見たりもしています。
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