特集 精神科×内科—患者と家族を支えるために知っておきたい見えない“こころ”のこと
特定の疾患や状況への対応
うつ病
伊賀 淳一
1
1愛媛大学大学院医学系研究科精神神経科学講座
キーワード:
うつ病
,
内科
,
診断基準
,
自殺
Keyword:
うつ病
,
内科
,
診断基準
,
自殺
pp.1027-1030
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620071027
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎うつ病の生涯有病率は約6%と高く,初診時に内科を受診するケースが多い.
◎抑うつ気分や興味・喜びの喪失を含む9つの症状のうち5つ以上が2週間以上続く.
◎軽症〜中等症は休養と薬物療法が基本で,選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)が第一選択であり,効果判定には3〜4週間必要である.
◎自殺念慮を尋ねることは,患者の苦悩を真剣に受け止めるサインとなるため,具体的な聴き取りを行い,必要に応じて専門医に紹介する.
◎内科医はうつ病の適切な診断と治療を行い,精神科医との連携を強化することが重要である.

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.