一般内科診療で役立つうつ病の知識-こころの問題にどう対処するか 特定の場面におけるうつ状態への対応
緩和ケア
明智 龍男
1
1名古屋市立大学 大学院医学研究科精神・認知・行動医学
キーワード:
うつ病
,
緩和ケア
,
危険因子
,
抗うつ剤
,
自殺
,
腫瘍
,
精神療法
,
発生率
Keyword:
Antidepressive Agents
,
Depressive Disorder
,
Neoplasms
,
Palliative Care
,
Risk Factors
,
Psychotherapy
,
Suicide
,
Incidence
pp.241-244
発行日 2015年2月1日
Published Date 2015/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2015095430
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がん患者に精神症状が認められることはまれではなく,なかでも高頻度にうつ状態がみられる.がん患者のうつ状態は,QOLの全般的低下,がん治療に対するアドヒアランス低下,家族の精神的負担の増大,入院期間の長期化,自殺など,多岐にわたる問題に影響を与えうる.がん患者のうつ状態に対する治療の柱は,一般精神科臨床同様,精神療法と薬物療法である一方,がんという疾患が背景に存在するため,痛みなどの症状やがん治療そのものがうつ状態の原因となることも念頭に置いた対応が求められる.
©Nankodo Co., Ltd., 2015