特集 精神科×内科—患者と家族を支えるために知っておきたい見えない“こころ”のこと
患者心理を理解し診療に活かす
〈内科医にもできる心理療法のTIPS〉
内科医のためのがん告知の際のコミュニケーションスキル(SHARE)
内富 庸介
1
,
小室 龍太郎
2
,
岡村 優子
3
1東京慈恵会医科大学がんサバイバーシップ・デジタル医療学講座
2国立病院機構金沢医療センター緩和ケア内科
3国立がん研究センターがん対策研究所サバイバーシップ研究部
キーワード:
がん告知
,
協働意思決定
,
コミュニケーションスキル訓練
,
SHARE
,
共感的コミュニケーション
Keyword:
がん告知
,
協働意思決定
,
コミュニケーションスキル訓練
,
SHARE
,
共感的コミュニケーション
pp.1000-1007
発行日 2025年6月10日
Published Date 2025/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620071000
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎日本のがん患者意向調査から,がん患者が望むコミュニケーションは4つの構成要素(支持的な環境,悪い知らせの伝え方,付加的な情報,安心感と情緒的サポート)から成る.
◎これら4要素の頭文字からSHAREと名付けられ,がん診療の流れに沿って4つのステップでコミュニケーションを進める.各ステップには情緒的サポートが含まれ,日本の特徴となっている.
◎医師による安心感と情緒的サポートは,患者の気持ちの表出を促し,気持ちを受け止め,家族への配慮,希望を維持する共感行動を通して実践されるが,最も難しい課題である.

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.