書評
—横江 正道 編—《ジェネラリストBOOKS》—総合内科対策本部—これってどうする!?
山中 克郎
1
1諏訪中央病院
pp.339
発行日 2025年2月10日
Published Date 2025/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620020339
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総合内科の役割を描いた渾身の著作である.リストがピアノ曲『ラ・カンパネラ』に込めた熱い情熱と同じものを感じる.総合内科が担当する領域は広い.病院での診療を中心に,救急から外来診療,高齢者を中心とした入院治療,研修医教育までを総合内科医は手がける.高齢者はいくつかの併存疾患があるので,各専門医と連携しながらベストの治療を選択する.原因がよくわからない疾患の診断を任されることも多い.この場合は,いささか厄介である.
本書の各症例は,特有の症状や所見をもつ患者のコンサルテーションを総合内科医が受けるところから始まる.「総合内科医の第一声 ちょっと言わせて!」には,総合内科医の日頃の苦労がにじみ出ていて微笑んでしまう.
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