書評
《ジェネラリストBOOKS》総合内科対策本部 これってどうする!?
山中 克郎
1
1諏訪中央病院
pp.82
発行日 2025年1月1日
Published Date 2025/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110530010082
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
目の前の患者さんを全力で幸せにする
総合内科の役割を描いた渾身の著作である.リストがピアノ曲「ラ・カンパネラ」に込めた熱い情熱と同じものを感じる.総合内科が担当する領域は広い.病院での診療を中心に,救急から外来診療,高齢者を中心とした入院治療,研修医教育までを総合内科医は手がける.高齢者はいくつかの併存疾患があるので,各専門医と連携しながらベストの治療を選択する.原因がよくわからない疾患の診断を任されることも多い.この場合は,いささか厄介である.
本書の各症例は,特有の症状や所見を持つ患者のコンサルテーションを総合内科医が受けるところから始まる.「総合内科医の第一声 ちょっと言わせて!」には,総合内科医の日頃の苦労がにじみでていて微笑んでしまう.
Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.