特集 明日から始める「性差医療」—性差とライフステージを考える
領域あるいは疾患ごとの性差を踏まえた診療実践
高血圧症と性差—更年期女性の高血圧症
竹内 牧
1
1東京大学医学部附属病院腎臓・内分泌内科
キーワード:
血圧の性差
,
ライフステージ
,
エストロゲン
,
閉経後高血圧
Keyword:
血圧の性差
,
ライフステージ
,
エストロゲン
,
閉経後高血圧
pp.236-240
発行日 2025年2月10日
Published Date 2025/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620020236
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Point
◎一般的な疾患である高血圧症においても性差が存在し,そのメカニズムの背景は複雑であるものの,性ホルモンの関与は大きい.
◎50歳頃までは男性のほうが女性よりも一般的に血圧が高めであるが,女性では50歳頃以降血圧が急に上昇しやすくなり,60〜70代では男女の高血圧症有病率は同程度になる.
◎閉経後女性の血圧上昇の背景には,エストロゲンの低下による交感神経活性やレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系の亢進,食塩感受性上昇などの影響が複雑に関与していると考えられる.
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