特集 明日から始める「性差医療」—性差とライフステージを考える
領域あるいは疾患ごとの性差を踏まえた診療実践
心疾患と性差—女性における虚血性心疾患
高橋 潤
1
1東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野
キーワード:
エストロゲン
,
急性心筋梗塞
,
微小血管狭心症
,
動脈硬化
,
冠動脈機能異常
Keyword:
エストロゲン
,
急性心筋梗塞
,
微小血管狭心症
,
動脈硬化
,
冠動脈機能異常
pp.229-234
発行日 2025年2月10日
Published Date 2025/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.002576990620020229
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Point
◎エストロゲンに代表される女性ホルモンには心血管系に対する種々の保護的作用がある.
◎閉経後女性では内因性エストロゲン減少に伴い動脈硬化が進展し,心血管病発症リスクが高まる.
◎プライマリー経皮的冠動脈インターベンション時代となった現在でも,女性の急性心筋梗塞患者の院内死亡率は男性の約2倍である.
◎冠動脈閉塞を伴わない心筋梗塞(MINOCA)は男性に比べ女性で多い.
◎女性に多い微小血管狭心症は多彩な臨床像を呈し,冠動脈機能異常が病態の本幹を成す.
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