Japanese
English
症例報告
全身性エリテマトーデス患者に生じた白癬性肉芽腫
Trichophytic granuloma arising in a systemic lupus erythematosus patient
折目 真理
1
,
田中 英一郎
1
,
伊藤 雅章
1
Mari ORIME
1
,
Eiichiro TANAKA
1
,
Masaaki ITO
1
1新潟大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野
1Division of Dermatology,Graduate School of Medical and Dental Sciences,Niigata University,Niigata,Japan
キーワード:
白癬性肉芽腫
,
Trichophyton rubrum
,
易感染性宿主
,
全身性エリテマトーデス
Keyword:
白癬性肉芽腫
,
Trichophyton rubrum
,
易感染性宿主
,
全身性エリテマトーデス
pp.75-79
発行日 2010年1月1日
Published Date 2010/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102497
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要約 53歳,女性.38歳時より全身性エリテマトーデスに対しプレドニゾロンおよび免疫抑制剤を内服していた.約半年前より左前腕と下腹部にそう痒を伴う皮下結節を自覚し,近医皮膚科を経て当科を受診した.手,足に爪白癬を合併していた.病理組織所見や真菌培養などにより,Trichophyton rubrumによる囊腫型白癬性肉芽腫と診断した.塩酸テルビナフィン125mg/日の内服20週後,左前腕と下腹部の皮下結節の消失と爪白癬の改善を認めた.爪白癬からも同菌が検出され,掻破による外傷によって感染したと考えた.易感染性宿主では,浅在性白癬や爪白癬の治療を適切に行うことが重要である.
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