Japanese
English
原著
汎発性白癬性肉芽腫の1例
A CASE OF GRANULOMA TRICHOPHYTICUM
磯山 勝男
1
,
滝沢 清宏
1
,
寺山 勇
2
Katsuo ISOYAMA
1
,
Kiyohiro TAKIZAWA
1
,
Isamu TERAYAMA
2
1東京大学医学部皮膚科学教室
2茨城県立中央病院皮膚科
1Department of Dermatology, Faculty of Medicine University of Tokyo
2Department of Dermatology, Ibaraki-ken-ritsu Chuo Hospital
pp.441-448
発行日 1976年6月1日
Published Date 1976/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412201595
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腎不全と糖尿病を基礎疾患とし.S.L.E.の疑診のもとにステロイド剤の長期投与を受けた汎発性白癬性肉芽腫の1例を報告した.全身諸々の鱗屑,膿瘍.爪などより初代培養で肉眼的形態の異なる4種の紅色菌を検出した.これら4種には部位的な関連は見出し得なかつた.
4種をモルモットに接種した.そのうら2種類は10日後接種部位の発赤を認め,皮疹と毛髪に菌要素を認めた.しかし逆培養は失敗した.この意味で動物寄生性は不明とした.
頭頂部の膿瘍直上の毛髪に菌の寄生像を認め菌が経毛嚢性に真皮内に侵入しうる所見と考えた.
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