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J. of Clinical Rehabilitation 30巻10号

リハビリテーション診療における口腔管理の最前線

J. of Clinical Rehabilitation 30巻10号
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医歯薬出版

電子版ISBN

電子版発売日 2021年9月20日

ページ数 100

判型 B5

印刷版ISSN 0918-5259

印刷版発行年月 2021年9月

書籍・雑誌概要

リハビリテーション診療における口腔管理の最前線
 口腔の状態や機能はリハビリテーション診療の重要な側面であるが,しばしば軽視されている.リハビリテーション入院患者の約71%,急性期治療患者の91%が口腔の健康状態に問題を抱えている.脳卒中患者では,口腔機能の障害だけでなく,意識障害,ADLの低下,経口摂取の低下等によって,口腔衛生等の口腔環境が悪化することも多いため,口腔機能と口腔衛生の両面からの口腔健康管理が重要である.入院患者の口腔状態の悪化は,年齢,身体的自立度,認知機能の低下,栄養不良,骨格筋量と筋力の低下,多臓器症等のさまざまな要因に起因するが,医療従事者の口腔内問題に対するリテラシーや関心の低さも大きな要因の一つであるといわれている.
 近年,オーラルフレイルやオーラルサルコペニア,病院関連口腔問題等の新しい概念が提唱されている.オーラルフレイルとは機能障害を生じる一歩手前の軽微な口腔の衰えを示す概念であり,オーラルサルコペニアとは口腔機能とサルコペニアの密接な関連を示す概念である.さらに,口腔の問題は,リハビリテーション患者の身体機能回復や入院期間,自宅退院復帰率,院内死亡率等の重要なアウトカム悪化と関連があることが示されている.また,歯科衛生士の病棟専属や医科歯科連携の重要性も唱えられている.
 そこで,本特集ではリハビリテーション診療における口腔管理にフォーカスした.本特集の目的は,スタッフが知っておくべき口腔問題をはじめ,口腔問題がアウトカムに与える影響,アセスメントや口腔ケアの実際,疾患別の対応等をリハビリテーション診療の視点から見直すことである.いずれのテーマもこの領域における最前線の専門家が執筆している.本誌ではこれまで口腔に関する内容をあまり取り上げておらず,この特集が多職種でのリハビリテーションにおける口腔管理に取り組むきっかけとなることを心から祈っている.(編集委員会)

目次

リハビリテーション診療で知っておくべき口腔問題  吉村芳弘
口腔問題がリハビリテーションに与える影響と対策  上田有紀人,百崎良
リハビリテーションスタッフが知っておくべき口腔スクリーニング,口腔ケア,治療  白石愛
脳卒中の口腔管理  古屋純一,松原ちあき・他
がんへの対応  照沼裕
認知症の人への口腔管理  平野浩彦
誤嚥性肺炎への対応  野原幹司
■連載
新型コロナウイルス感染症とリハビリテーション医療 
3. 新型コロナウイルス感染症患者における回復期リハビリテーション医療  日野太郎,菅原英和 
ニューカマー リハ科専門医 
  竹内翔 
リハビリテーションと薬剤 
3.不適切薬剤  中道真理子 
リハビリテーションスタッフがかかわるチーム医療最前線 
7. 香川大学医学部附属病院リハビリテーション部におけるチーム医療  加地良雄,福岡奈津子・他 
ヘルステックとリハビリテーション医療 
4.ウェアラブルデバイス(モフバンド)のリハビリテーション医療への応用  小林恭代,城戸顕 
リハビリテーション職種が知っておくべき臨床統計:基礎から最新の話題まで 
12. 傾向スコア(propensity score)を用いた解析  大倉和貴,高橋仁美 
リハスタッフが知っておくべきプレゼン(学会発表・講演)のコツ 
4.症例プレゼン2:基本はまずはアウトプット:自分の外を意識する-後編  松尾貴公 
心に残ったできごと―リハビリテーション科の現場から 
脊髄損傷に対する包括的治療との邂逅  加藤真介 

TOPICS 
加熱式たばこ・電子たばこの肺障害  田坂定智
学会報告 
第58回日本リハビリテーション医学会学術集会  幸田剣

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