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J. of Clinical Rehabilitation 30巻11号

悪液質とリハビリテーション

J. of Clinical Rehabilitation 30巻11号
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医歯薬出版

電子版ISBN

電子版発売日 2021年10月18日

ページ数 100

判型 B5

印刷版ISSN 0918-5259

印刷版発行年月 2021年10月

書籍・雑誌概要

悪液質とリハビリテーション
 急速に高齢化が進むわが国において,多疾患を合併した患者の栄養障害が注目され関心を集めている.がん,心疾患,呼吸器疾患,腎疾患等の内部障害に起因する栄養障害は,悪液質(cachexia,カヘキシア)の病態が関与すると考えられている.悪液質では,病状の進行とともに多くの患者が食欲不振や体重減少を経験し,徐々に不可逆的な栄養障害に陥る.中等度以上の食欲不振は,がん患者の半数以上に見られると報告されており,体重減少はがんの原発部位や進行度によって差があるものの,がん患者の30?80%に認められる.
 悪液質では自覚症状の増悪や身体活動の低下,日常生活動作(activities of daily living;ADL)や生活の質(quality of life;QOL)の低下だけでなく,根治を目標とした疾患治療に際しその耐用性を著しく低下させ,予後悪化の促進因子となる.近年では,がん患者だけでなく,非がん患者の悪液質に対するリハビリテーションを含む早期からの予防や治療の重要性が認識されている.そこで本特集では悪液質とリハビリテーションをテーマとした.
 本特集の目的は,リハビリテーションに従事する医療者が知っておくべき悪液質の概念をはじめ,悪液質がADL やQOL,生命予後等の主要なアウトカムに与える負の影響,悪液質の評価や診断,疾患別の悪液質等のテーマについて,リハビリテーション診療の視点から見直すことである.いずれのテーマもこの領域における最前線の専門家が執筆している.本誌ではこれまでに乏しかった悪液質の企画であるが,この特集が多職種でのリハビリテーションにおける悪液質に取り組むきっかけとなることを心から祈っている.(編集委員会)

目次

悪液質の病態と診断  吉村芳弘
悪液質の運動療法  齊藤正和,作山晃裕・他
悪液質の栄養療法  上島順子
がん悪液質とリハビリテーション  森直治
心臓悪液質とリハビリテーション  小西正紹
CKD患者の悪液質・Protein-energy wastingとリハビリテーション  加藤明彦
COPDの悪液質とリハビリテーション  飯田有輝,柳田頼英
慢性肝疾患の悪液質とリハビリテーション  筆保健一
■新連載
巻頭カラー  症例でつかむ!摂食嚥下リハビリテーション訓練のコツ 
1.脳血管障害に対する嚥下促通法のコツ  保田祥代,小口和代・他 
■連載
リハビリテーションスタッフがかかわるチーム医療最前線 
8.九州北部の地域医療を担う特定機能病院である 久留米大学病院の取り組み  岩永壮平,東恵理子・他 
ニューカマー リハ科専門医 
  小川真央 
新型コロナウイルス感染症とリハビリテーション医療 
4. COVID-19患者への遠隔リハビリテーション治療の効果と課題  向野雅彦 
リハスタッフが知っておくべきプレゼン(学会発表・講演)のコツ 
5.症例プレゼン:3. プレゼンテーションにさらに磨きをかけるために:自分の中を意識する  松尾貴公 
リハビリテーションと薬剤 
4.リハビリテーションでよく遭遇する症状・症候と薬剤:①ふらつき・転倒  吉村芳弘 
リハビリテーション職種が知っておくべき臨床統計:基礎から最新の話題まで 
13. 信頼性と妥当性の検証  対馬栄輝 
ヘルステックとリハビリテーション医療 
5. 遠隔心臓リハビリテーション(リモハブ)  谷口達典 
心に残ったできごと―リハビリテーション科の現場から 
2つの病院で学んだリハビリテーション科医師としての礎 黒木洋美

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