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失神外来を始めよう!
失神のリスク評価の考え方・進め方
筆頭著者 古川 俊行 (著)
文光堂
電子版ISBN
電子版発売日 2022年1月17日
ページ数 128
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-8306-1938-0
印刷版発行年月 2017年5月
書籍・雑誌概要
失神は複数の分野に及ぶ多数の疾患が鑑別疾患として考えられるため,診断・治療へ進めることが難しい.一過性意識消失における失神とてんかんなどの非失神の鑑別法や,見逃してはいけない心原性失神のリスク評価に必要な問診・身体所見のとり方,検査の適正な選択法,適切な診療科への紹介,その後のフォローアップまでを解説.この1冊で失神診療の進め方が初歩から学べて身につく.
目次
I 失神とは〜定義と原因〜
A 失神の定義
B 意識消失・失神の分類
C 失神の頻度
D 危険な失神・意識消失?
E 失神の再発
F 失神患者の年齢と性別
II 失神診療の目的とガイドラインの使い方
A 原因疾患の診断の過程
B 失神診療における指標
C ガイドラインの使いかた
D 最終的な目標は?
III First touch〜失神患者が訪れたら〜
1.問診〜「てんかん」などの一過性意識消失との鑑別も含めて〜
A 一過性意識消失をきたす失神と失神をきたす疾患
B 一過性意識消失と失神との違い・その見分けかた
C 問診のまとめ
2.身体所見のとりかた
A 胸部の聴診
B 血管の聴診
C 血圧の測定
D 頸動脈洞マッサージcarotid sinus massage(CSM)
3.失神診療で必須の初期評価の検査
A 心電図
B 胸部レントゲン
C 採 血
D 頭部CT・MRI検査
4.心疾患による失神(心原性失神)のリスクの層別化
A 失神における危険因子とは?
B 心原性失神におけるリスクスコア
5. 心原性失神のリスクが高い失神の診療(リスクの層別化後の対応)
A 危険性が最も高く,緊急入院を含めた介入が望ましい失神
B 入院加療が必要であるが,早期の予定入院(1週間以内)が望ましい失神
C 通常の予定入院または外来での検査でも可能な失神
6.心原性失神のリスクが低い失神の診療
A 起立性低血圧による失神
B 反射性(神経調節性)失神
IV Second touch〜さらなる検査〜
1.さらに行う検査と適応
A 心エコー検査
B ホルター心電図
C 運動負荷試験
D 頭部CT・MRI
E 脳波・頸動脈エコー
2.専門的な検査
A 経食道心エコー
B 冠動脈造影・心臓カテーテル検査(冠動脈CT・心筋シンチグラム)
C 心臓電気生理学的検査(EPS)
D チルト試験
E 長期心電図モニター(植え込み型ループ式心電図,イベントレコーダー等)
V 失神の治療
1.薬物治療
A 起立性低血圧
B 反射性失神
C 心原性失神
2.ペースメーカー
A 起立性低血圧
B 反射性失神
C 徐脈性不整脈
3.カテーテルアブレーションと植え込み型除細動器
A カテーテルアブレーション(RFCA)
B 植え込み型除細動器(ICD)
VI 失神診療の発展〜Syncope Unitとは〜
失神診療の問題点
索 引
Column
失神とてんかん
ガイドラインの重要性の再認識
患者さんの「失神」の表現
運転と意識消失
てんかんの患者さんに対する心電図検査
心房細動を伴う失神
失神診療は先入観を持たない!
起立性低血圧患者さんで高血圧を合併している場合の管理
チルト試験
患者さんへの反射性失神の説明
原因不明の失神における検査の有益性
クリップのような心電計
T-LOCを繰り返す60代女性の患者さん
失神のため頭部を打撲した40代男性の患者さん