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京大式 臨床倫理のトリセツ

京大式 臨床倫理のトリセツ
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筆頭著者 児玉 聡 (編著)

京都大学大学院文学研究科

その他の著者 佐藤恵子,竹之内沙弥香,松村由美 編著

金芳堂

電子版ISBN

電子版発売日 2023年4月26日

ページ数 198

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-7653-1949-2

印刷版発行年月 2023年4月

DOI https://doi.org/10.50910/9784765319492

書籍・雑誌概要

患者や家族への,臨床的倫理判断力が問われる意思決定支援が加算され,臨床倫理について学習するためのわかりやすいワークブックが必要と考えました.日本臨床倫理学会では,臨床倫理認定士(臨床倫理アドバイザー)といった資格をつくるなど,臨床倫理についての関心は高まっています.京都大学大学院文学研究科で行われている臨床倫理学入門コースをもとにした内容で,臨床倫理的課題の整理法がわかります.

目次

各章の始まりと終わりにある話し合いについて  佐藤恵子

第1章 京大の臨床倫理コンサルテーション  松村由美
1 倫理コンサルテーションとは
2 なぜ医療現場に倫理が必要か
3 京大病院での倫理コンサルテーション体制
4 倫理コンサルテーションの手順
5 倫理コンサルテーションのポリシー
6 臨床倫理と医療安全
7 臨床倫理マネジメントシステム
8 世界医師会(World Medical Association:WMA)医の倫理マニュアル

第2章 倫理学の基礎  児玉 聡
はじめに
1 倫理学とは
2 倫理的推論とは
3 基礎的な倫理理論
まとめ

第3章 医療倫理の四原則と四分割法  児玉 聡
はじめに
1 医療倫理の四原則
2 決疑論とケアの倫理
まとめ

第4章 医療における説明と同意 or インフォームド・コンセントの法理  萩野 琴、児玉 聡
はじめに
1 医療におけるインフォームド・コンセント
2 難治性疾患の告知について
まとめ

第5章 意思決定支援と看護師の役割  竹之内沙弥香
はじめに
1 医療の進歩と時代に伴う意思決定の目的の変化
2 意思決定支援にまつわる基本的事項
3 意思決定と日本の文化
4 意思決定支援が求められるとき
5 代理意思決定
6 意思決定支援のプロセスと看護師の役割
まとめ

第6章 インフォームド・コンセントの実際―患者の自己決定を促すために何をどう話したらよいか  佐藤恵子、鈴木美香
はじめに
1 事例:腹部大動脈瘤が見つかり、人工血管置換術を受けた亜紀子さんの物語
2 読みやすくわかりやすい文書を書くために
まとめ

第7章 国内外の臨床倫理コンサルテーション  長尾式子
1 臨床倫理コンサルテーションの発展
2 倫理コンサルの実践
3 倫理コンサルの活動と形式
4 倫理コンサルタントの中立性
5 倫理コンサルタントの専門的能力
6 倫理コンサル実践のアプローチ方法
おわりに

第8章 治療中止の倫理:医療者の立場から  門岡康弘
はじめに
1 過去の事例から学ぶ
2 終末期医療に関する意思決定プロセスの指針
3 重要な概念と原理
まとめ

第9章 延命治療の中止:判例とガイドライン  荻野 琴、児玉 聡
はじめに
1 判例から見る延命治療の中止
2 関連するガイドラインについて
まとめ

第10章 事前指示とアドバンス・ケア・プランニング  竹之内沙弥香
はじめに
1 重篤な疾患を持つ患者のACP
2 「重篤な疾患を持つ患者さんとの話し合いの手引き」
3 日本におけるACPの今後の課題
まとめ

第11章 倫理コンサルテーションの実際 ―新生児の生命維持治療の継続の是非  佐藤恵子、鈴木美香
はじめに ―重症の肺疾患をもって生まれた春男ちゃんの生命維持治療を継続するか否かで医療者・家族での意見が割れる
1 生田春男ちゃんの物語
2 問題をどう考えたらよいか
まとめ

第12章 臨床倫理コンサルテーションのこれから  佐藤恵子、鈴木美香
1 倫理コンサルは何をするのか、どのような人や組織が必要か
2 どのような制度が必要か:倫理コンサルが有効に機能するために必要なもの―業務の手順、使命や価値観、ガイダンスなどを用意する
3 コンサルタントにもとめられるスキルや資質
4 自己決定を支援するとは
5 ステークホルダーの苦しみを把握する

あとがき
索引