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イラスト図解で納得! 臨床力UP! 血算・凝固に強くなる実践レクチャー
筆頭著者 萩原 將太郎 (編著)
筑波大学附属病院水戸地域医療教育センター教授
金芳堂
電子版ISBN
電子版発売日 2022年4月25日
ページ数 280
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-7653-1898-3
印刷版発行年月 2022年4月
書籍・雑誌概要
イラストだから全体像がイメージしやすい! 症例で検査値異常の読み方と診療の進め方がよくわかる!
本書は、臨床の現場で日々奮闘している医師、検査技師、看護師のみなさん、これから医療・医学を志す学生のみなさんが、「血算・凝固に強くなる!」ことを目指して執筆しました。
血算と凝固検査の「きほん」から「実践」までを、できるだけ多くのイラストを用いて、「イメージ」として、全体像が理解できるように工夫しています。
本書を読まれた皆さんが、「なぜ、その数値になるのか?」「どのような疾患が隠れているのか?」「患者はどのような全身状態なのか?」など様々な問いを自ら解決できるように、お手伝いできれば幸いです。
はじめに
血算と凝固検査は、身体の状態を反映する基本的な検査です。
しかし、基本的な検査である反面、結果の解釈に悩むことも多いのではないでしょうか?
また重要な意味がある数値を、見過ごしていることもあるかも知れません。
血算は、造血能力、内分泌機能、炎症や感染症、栄養状態、悪性腫瘍などを反映します。
凝固検査も、肝機能、栄養状態、炎症や感染症、薬剤など様々な状況に影響を受けて数値が変化します。
本書は、臨床の現場で日々奮闘している医師、検査技師、看護師のみなさん、これから医療・医学を志す学生のみなさんが、「血算・凝固に強くなる!」ことを目指して執筆しました。血算と凝固検査の「きほん」から「実践」までを、できるだけ多くのイラストを用いて、「イメージ」として、全体像が理解できるように工夫しています。
本書を読まれた皆さんが、「なぜ、その数値になるのか?」「どのような疾患が隠れているのか?」「患者はどのような全身状態なのか?」など様々な問いを自ら解決できるように、お手伝いできれば幸いです。
2022年3月
執筆者代表 萩原將太郎
目次
本書で使用している略語の一覧
カラー写真
<付録>凝固線溶と造血のOverview
総論 やさしくわかる血算と凝固検査値の読み方
01 血算が読めるようになる
1-1 血算とは何か?
肉眼による血球数計測
「自動血球計測機」とは?
ヘモグロビン濃度測定の原理
ヘマトクリット値測定の原理
1-2 白血球
白血球数の増加と減少
白血球数の読み方
白血球分類の読み方
1-3 赤血球
赤血球数、Hb値、Ht値の読み方
赤血球恒数とは?
網赤血球とは?
自動血球分析装置のデータを有効利用する
1-4 血小板
血小板の産生
血小板の構造
血小板数の読み方
自動血球分析機の血小板計測値を有効利用する
02 凝固検査値が読めるようになる
2-1 凝固とは何か?
「凝固」のプロセス
内因系、外因系と共通系
凝固の検査
2-2 プロトロンビン時間(PT)
プロトロンビン時間(PT)とは?
PT延長の場合に考えること
2-3 活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)の読み方
活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)とは?
APTT延長の場合に考えること
2-4 フィブリノゲンの読み方
フィブリノゲンとは?
フィブリノゲン増加の場合に考えること(400㎎/dL以上)
フィブリノゲン減少の場合に考えること(200㎎/dL以下、特に150㎎/dL以下)
2-5 凝固制御系因子の検査と読み方
AT(アンチトロンビン)とは?
プロテインS、C、TMとは?
2-6 凝固活性化の指標(可溶性フィブリンモノマー複合体、トロンビン・アンチトロンビン複合体、プロトロンビンフラグメントF1+2)
可溶性フィブリンモノマー複合体とは?
トロンビン・アンチトロンビン複合体とは?
プロトロンビンフラグメントF1+2とは?
2-7 凝固系における自己抗体(1)凝固因子インヒビター
凝固因子インヒビターとは?
後天性血友病A
その他の凝固因子インヒビター
2-8 凝固系における自己抗体(2)抗リン脂質抗体症候群
抗リン脂質抗体症候群(APS)とは?
抗リン脂質抗体とは?
ループスアンチコアグラント陽性例でAPTTは延長するのに出血傾向がないのはなぜか?
03 線溶検査が読めるようになる
3-1 線溶とは?
「線溶」のプロセス
3-2 線溶検査(分子マーカー)の読み方
DダイマーとFDP
α2プラスミンインヒビター
プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体(PIC)
プラスミノゲンアクチベーターインヒビター-1(PAI-1)
04 血管と血小板を理解する
4-1 一次止血とは?
一次止血のプロセス
4-2 血小板の働き
血小板粘着能
放出能と変形能
血小板凝集能
血小板機能の検査
4-3 von Willebrand因子とADAMTS13の働き
von Willebrand因子とは?
ADAMTS13とは?
4-4 血管内皮の働き
血管内皮の働き
4-5 出血時間
出血時間
各論 症例でよくわかる検査値異常の読み方と診療の進め方
01 血算から考える
1-1 白血球の異常
好中球の増加
症例1-1-1 37歳女性
好中球の減少
症例1-1-2 63歳男性
骨髄球、後骨髄球の出現
リンパ球の増加
症例1-1-3 59歳男性
大顆粒リンパ球(LGL)
反応性リンパ球(従来の異型リンパ球)、異常リンパ球
症例1-1-4 19歳男性
リンパ球の減少
症例1-1-5 42歳男性
単球の増加
症例1-1-6 54歳男性
好酸球の増加
症例1-1-7 17歳女性
好塩基球の増加
1-2 赤血球の異常
貧血の鑑別
MCV低値の貧血
症例1-2-1 53歳女性
症例1-2-2 79歳男性
MCV正常の貧血
症例1-2-3 74歳女性
症例1-2-4 22歳女性
MCV高値の貧血
症例1-2-5 72歳男性
多血症
症例1-2-6 68歳女性
1-3 血小板の異常
血小板増多
症例1-3-1 70歳男性
血小板減少
症例1-3-2 74歳女性
血小板の機能異常
02 出血と血栓を考える
2-1 出血傾向
PTが延長している出血傾向
症例2-1-1 38歳女性
APTTが延長している出血傾向
症例2-1-2 69歳男性
PT、APTT正常な出血傾向
症例2-1-3 76歳女性
DICと電撃紫斑病
症例2-1-4 62歳女性
症例2-1-5 22歳男性
症例2-1-6 36歳女性
産科DIC
症例2-1-7 36歳女性(妊娠35週3日の初産婦)
周術期の凝固管理
症例2-1-8 49歳男性
HUS/TTP/aHUS/二次性TMA
症例2-1-9 17歳女性
症例2-1-10 48歳女性
症例2-1-11 12歳男性
症例2-1-12 29歳女性
Von Willebrand(vW)病
症例2-1-13 81歳女性
薬剤性出血傾向
症例2-1-14 88歳男性
紫斑の鑑別
2-2 血栓傾向
Dダイマー/FDP増加をみたら?
先天性血栓性素因
症例2-2-1 46歳男性
抗リン脂質抗体症候群
症例2-2-2 33歳女性
ヘパリン起因性血小板減少症(HIT)
症例2-2-3 79歳男性
妊娠と血栓症
症例2-2-4 41歳女性(妊娠32週1日、初産婦)
がん関連血栓症(Trousseau's症候群)
症例2-2-5 68歳女性
抗血栓薬
抗血栓療法の実際
DIC診断基準表
文献
索引
column
網赤血球産生指数(reticulocyte production index:RPI)
RDWとは?
ビタミンK依存性凝固因子とは?
NMTT側鎖をもつ抗生物質の影響とは?
未分画ヘパリンと低分子ヘパリンの違いについて
プラスミノゲン異常症/欠乏症
e-XDPとは?
抗血小板薬の作用機序
Bernard-Soulier症候群
血小板無力症(Glanzmann症候群)
白色血栓と赤色血栓
ヘパリンとプロタミン
FFPとクリオプレシピテート