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患者さんとどう向きあう?
多発性嚢胞腎の診療 POINT50
筆頭著者 望月 俊雄 (著)
PKD腎臓内科クリニック 院長
診断と治療社
電子版ISBN 978-4-7878-8179-3
電子版発売日 2024年10月10日
ページ数 160
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-7878-2670-1
印刷版発行年月 2024年10月
書籍・雑誌概要
ADPKDの診療で困ったことはありませんか?
囊胞が見つかって患者さんが来院されるところから,具体的な診断方法,治療が始まるまでの管理,治療の実際まで―診療場面に沿って,患者さんにどう説明するか,診療を具体的にどう進めるかを中心に,50のPOINTにまとめました.
ADPKDのエキスパートが実際の診療で行っていることをもとにわかりやすく解説した1冊です.忙しい日々の診療に,本書を是非お役立てください!
目次
はじめに
略語一覧
Part 1 患者さんからの質問に答える―多発性嚢胞腎ってどんな病気?
POINT 01 突然のADPKDの診断…どんな病気なの?
POINT 02 なぜ嚢胞はできる?
POINT 03 なぜ大人で発見される?
COLUMN 嚢胞はどうやってできる?
POINT 04 親と同じように透析をしなければならなくなる?
COLUMN 体細胞変異は重要な予後因子?
POINT 05 この先どうなる? ―妊娠・出産,子どものこと
Part 2 診断の実際―適切な診断のために
POINT 06 超音波検査で腎嚢胞が見つかったらADPKD?
COLUMN 1 ADPKDのマイナーな原因遺伝子
COLUMN 2 内臓逆位と多発性嚢胞腎
POINT 07 除外診断はまずMRI検査で!
POINT 08 遺伝子検査は必要?
COLUMN 1 遺伝子検査
COLUMN 2 ADPKDにおける遺伝子解析
COLUMN 3 遺伝子型と表現型(臨床病型)との関連解析
Part 3 病態の把握と診療計画―教科書には載っていない実際のところ
POINT 09 診断後,まず行うのは?
POINT 10 腎容積はどう測定し,評価する?
POINT 11 重要なのは大きさだけじゃない!―画像から腎臓の“表情”を読み取る
POINT 12 自覚症状もなく,薬物治療もしていないのに,なぜ通院が必要なの?
POINT 13 通院間隔を短くしたほうがよいのはどんな時?
Part 4 通院を始めたら―管理ではここに注意!
POINT 14 水分摂取は大切!① ―嚢胞を大きくさせないために
COLUMN 1 尿細管では何が起こっている?
COLUMN 2 尿濃縮のメカニズム
POINT 15 水分摂取は大切!② ―バソプレシンは腎臓には負担になる
POINT 16 水分はどれだけ摂ればよいの?
POINT 17 なぜ塩分制限が必要なの?
POINT 18 塩分制限だけでよい? 蛋白制限は?
COLUMN 1日蛋白質摂取量は随時尿から推定できる?
POINT 19 血圧がいくつになったら治療を開始するの?
POINT 20 ADPKDで蛋白尿?
POINT 21 太っていると進行しやすい?
COLUMN 1 ADPKDと糖尿病
COLUMN 2 ADPKDとSGLT2阻害薬
POINT 22 カフェインはよくないの?
COLUMN カフェインはどのくらいなら摂ってもよい?
POINT 23 お酒は飲んでもよい?
POINT 24 発熱・痛み・血尿が出たら
Part 5 合併症の管理―腎臓以外で気をつけるべき病態
POINT 25 脳動脈瘤のスクリーニングはいつ行う?
COLUMN MRI検査を受けるのが難しい場合
POINT 26 心臓超音波検査でのスクリーニングはなぜ必要?
POINT 27 肝嚢胞はどうフォローする?
POINT 28 女性は肝嚢胞のハイリスク!
Part 6 トルバプタン治療への道のり―薬の説明から導入まで
POINT 29 トルバプタンってどんな薬?
POINT 30 トルバプタンはどのくらい効果があるの?
POINT 31 トルバプタンはどんな患者さんに使えるの?
POINT 32 治療適応になった患者さんにどう伝える?
COLUMN トルバプタンを処方するために
POINT 33 治療を躊躇する患者さんにどう向きあう?
POINT 34 難病医療費助成はどんな手続きが必要なの?
POINT 35 入院前の患者さんに何を心掛けてもらう?
POINT 36 入院中にどんな助言(指導)をする?
Part 7 トルバプタン治療中の経過のみかた―治療開始後の管理
POINT 37 クレアチニンが上がった! 大丈夫なの?
POINT 38 腎臓が大きくなった! 薬は効いている?
POINT 39 水分は足りている?① ―浸透圧をみる
COLUMN 1 尿浸透圧はトルバプタンの効果を予測する指標にもなる①
COLUMN 2 尿浸透圧はトルバプタンの効果を予測する指標にもなる②
POINT 40 水分は足りている?② ―ナトリウムをみる
POINT 41 水分は足りている?③ ―尿素窒素をみる
POINT 42 薬は多いほうがよい?
COLUMN ADPKDとサイアザイド系利尿薬
Part 8 トルバプタン治療中の注意点―日常の注意事項と副作用
POINT 43 こんな時は休薬する!
COLUMN トルバプタンと他の薬剤との相互作用
POINT 44 グレープフルーツジュースは飲んではいけないの?
POINT 45 肝障害が起きたら治療は中止する?
POINT 46 肝障害が起きた後はどうなるの?
POINT 47 肝障害が起きた患者さんに再投与はできる?
Part 9 腎機能低下時の対応―ADPKDではここに注意!
POINT 48 腎機能が低下してきたら
POINT 49 腎性貧血の治療には注意が必要!
POINT 50 腎代替療法について,いつ,どう話す?
索引
おわりに
著者プロフィール
【尿細管を旅する“尿素くん”のつぶやき】
1 旅のはじまり―糸球体~近位尿細管
2 仲間の尿素くんたちとの出会い―ヘンレ下行脚
3 Naくんたちとの別れ―ヘンレ上行脚
4 ご主人さまと尿素くんたちの関係―遠位尿細管~集合管
5 尿素くんのやすみ時間―間質~直血管
6 尿細管を一周してきた尿素くん―直血管~ヘンレ下行脚