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透析患者 体液異常のメカニズム-尿素/ 尿酸法による解明と治療
筆頭著者 新里 高弘 (著)
日本メディカルセンター
電子版ISBN 978-4-88875-941-0
電子版発売日 2021年3月29日
ページ数 128
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-88875-320-3
印刷版発行年月 2021年3月
書籍・雑誌概要
透析低血圧,難治性高血圧,肺水腫などの体液量異常は,透析医療従事者が頻繁に遭遇する合併症である.それにもかかわらず,これらの合併症のメカニズムは必ずしも明らかではなく,またその発生を予知することも困難である.
臨床の場で,透析患者の細胞外液量や細胞内液量などの体液量を知ることができるようになったのであるから,次のステップは透析患者の溢水や脱水などの体液量異常の是正,適正なドライウエイトの設定にこれらのパラメータを活用することである.そのためには,透析低血圧,難治性高血圧,そして肺水腫などの体液量異常のメカニズムを理解しておくことが必要である.
目次
第1 章 細胞外液量の生理学
Ⅰ. 細胞外液量の生理学のための基本事項
Ⅱ. 細胞外液量の過不足の病態 ① 浮腫(肺水腫を含む)
1.末梢浮腫
2.肺水腫
Ⅲ.細胞外液量の過不足の病態 ② 溢水に伴う高血圧
1.降圧目標値
2.透析患者の高血圧の成因
3.透析中に除水とともに上昇する血圧
( paradoxical hypertension)
Ⅳ.細胞外液量の過不足の病態 ③ 透析低血圧
1.透析低血圧の定義
2.透析低血圧のメカニズム
第2 章 栄養障害と筋肉量
Ⅰ . 筋肉量変化のメカニズム
1.損傷した筋肉の修復
2.筋肉における蛋白質代謝
Ⅱ .透析患者の筋肉量
1.日本の透析患者における筋肉量
2.筋肉率の標準値
第3 章 バイオインピーダンス法と尿素/ 尿酸法の原理と精度
Ⅰ.バイオインピーダンス法
1.バイオインピーダンス法の歴史
2.バイオインピーダンス法の原理
3.バイオインピーダンス装置(BIA 装置)
4.バイオインピーダンス法の精度
5.バイオインピーダンス装置の使用法
Ⅱ. 尿素/ 尿酸法による諸体液量の算出
1.細胞外液量
2.細胞内液量
3.筋肉量
4.体脂肪率
5.nPCR( normalized protein catabolic rate; 標準化蛋白異化率)
6.塩分摂取量
7.On-line HDF における尿素/ 尿酸法で算出した各パラメータの精度
付録1 新しいクレアチニン・キネティック・モデルの数学的な記述
付録2 nPCR(normalized protein catabolic rate: 標準化蛋白異化率