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作業療法の世界 第2版

作業療法の世界 第2版
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筆頭著者 鎌倉 矩子 (著)

三輪書店

電子版ISBN

電子版発売日 2022年4月11日

ページ数 220

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-89590-205-2

印刷版発行年月 2004年3月

DOI https://doi.org/10.18937/9784895902052

書籍・雑誌概要

作業療法とは何かを知るために

作業療法とは何か―。OTのアイデンティティを問うこの古くて新しい根本問題を、その歴史、事例、実践スタイル、理論、効果検証、そして自身の経験と洞察から考え抜き、ゆるぎない視点から再構築した著者渾身の書き下ろし。初学者向けの概論書として、また臨床家のバイブルとして、すべての作業療法士と作業療法学生必携の一冊。

目次

序章 私は作業療法士

1 作業療法の生い立ち
  1・1 古代養生法としての作業
  1・2 作業療法の源流  18・19世紀の道徳療法
   1・2・1 フィリップ・ピネルの道徳療法
   1・2・2 道徳療法の広がり
   1・2・3 米国における道徳療法の隆盛と衰退
  1・3 作業の再発見  アーツアンドクラフツ運動の中で
   1・3・1 アーツアンドクラフツ運動
   1・3・2 作業療法の創始者たち
   1・3・3 創始者たちの思想
  1・4 米国における作業療法の成立
   1・4・1 第一次世界大戦と「再建助手」:作業療法の認知
   1・4・2 第一次世界大戦後から第二次世界大戦後へ:作業療法の拡大
   1・4・3 独立科学へのみち
  1・5 むすび

2 わが国における作業療法の発展
  2・1 黎明期
   2・1・1 作業療法に魅せられた精神科医たち
   2・1・2 結核の作業療法を実施した医師たち
   2・1・3 肢体不自由児療育を実現させた人々
  2・2 作業療法の再建と新生
   2・2・1 精神科作業療法の再建
   2・2・2 生活療法の登場
   2・2・3 米国流作業療法との接点
   2・2・4 肢体不自由児療育の再興
   2・2・5 身体障害リハビリテーションの幕開け
  2・3 “新しい”作業療法の始まり
   2・3・1 はじめに養成校ありき
   2・3・2 「作業療法士」の誕生
  2・4 安定への道のり
   2・4・1 国試受験の特例措置をめぐる粉糾と収拾
   2・4・2 作業療法の診察報酬点数化
   2・4・3 日本精神神経学会の「反」作業療法宣言
   2・4・4 老人保健法と精神保健法-新たな保健政策の始まり
   2・4・5 “新しい”作業療法の普及
  2・5 作業療法哲学の問い直し
  2・6 むすび

3 作業療法の現在
  3・1 作業療法実践の12の物語
   3・1・1 事例A:突然に高次脳機能障害をきたした67歳の一主婦
   3・1・2 事例B:頭部外傷後の重度記憶障害をきたした女店員
   3・1・3 事例C:脳血栓後に左片麻痺をきたした49歳の会社員
   3・1・4 事例D:事故で頸髄損傷を受けた21歳の騎馬騎手
   3・1・5 事例E:病状が進行した慢性関節リウマチの患者
   3・1・6 事例F:人形のモモちゃんと歩いた接枝分裂病の患者
   3・1・7 事例G:24歳精神分裂病青年の自立生活への助走
   3・1・8 事例H:“場(トポス)”が支える慢性期分裂病の一老人
   3・1・9 エリカとハナコ:雨だれもブランコもみんなと楽しむ
   3・1・10 事例I:娘との関係がこじれていた在宅の一痴呆老人
   3・1・11 モード:無為無反応の2年間の後の感覚刺激への目覚め
   3・1・12 事例YとO:暖話ケア病棟の人々
   3・1・13 番外編:作曲家大江光を誕生させた人々
  3・2 作業療法における作業の意義
  3・3 作業療法におけるセラピストの役割
  3・4 集団の利用
  3・5 作業療法が扱う「作業」の範囲
  3・6 むすび

4 作業療法実践の枠組み
  4・1 作業療法の前提概念
   4・1・1 創始者の思想とそのゆくえ
   4・1・2 ライリーの作業行動パラダイム
   4・1・3 人間は作業を希求する存在である
  4・2 対象者
  4・3 作業療法が行われる場所
  4・4 作業療法実践のプロセス
   4・4・1 対象者の特定(受け入れ)
   4・4・2 評価の実施
   4・4・3 方針・目標の決定
   4・4・4 介入計画
   4・4・5 インフォームドコンセント
   4・4・6 計画の実行
   4・4・7 成果の検討
   4・4・8 方針・目標等の更新
   4・4・9 終了
   4・4・10 フォローアップ(経過追跡)
  4・5 評価と介入の技術
   4・5・1 種別の試み
   4・5・2 キールホフナーの8つの実践概念モデル
   4・5・3 ナイスタットとクレポーの作業療法実践理論
   4・5・4 私的コメント
  4・6 作業療法教育課程で培われる知識
  4・7 臨床における思考のみちすじ-クリニカル・リーズニング
  4・8 むすび

5 作業療法モデル論
  5・1 人間作業モデルの立場
   5・1・1 人間作業モデル登場の意義
   5・1・2 人間作業モデルの修正と技術的発展
   5・1・3 人間作業モデルによる作業療法の実践
  5・2 カナダ作業科学モデル
   5・2・1 カナダ作業遂行モデル(CMOP)とクライエント中心主義
   5・2・2 カナダ作業遂行測定(COPM)と作業遂行プロセスモデル
   5・2・3 カナダ作業療法モデルによる事例
  5・3 AOTAの公式見解:「統一用語集」から
    実践の「フレームワーク」まで
   5・3・1 AOTA統一用語集がはたした役割
   5・3・2 作業療法実践「ガイド」から「フレームワーク(枠組み)」へ
   5・3・3 「フレームワーク」の意義
  5・4 作業科学という学問領域
  5・5 むすび:“作業療法モデル論”の時代のあとに

6 作業療法の進化
   6・1 作業療法の効果の検証
   6・2 量的研究と質的研究
   6・3 作業療法の技術開発
   6・4 わざを言語化すること
   6・5 むすび
終章 よりよい作業的存在の支援をめざして