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パーキンソン病 発症機序に基づく治療
筆頭著者 水野 美邦 (著)
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2018年1月15日
ページ数 300
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-498-22880-1
印刷版発行年月 2017年3月
書籍・雑誌概要
パーキンソン病治療で最優先されるべきなのはL-ドーパである.豊富な自験例の紹介,治療の考え方,文献レビューまで.約半世紀にわたる貴重な診療体験を凝縮した一冊.
目次
1.自験498例の長期成績
はじめに
方法
1 パーキンソン病の診断
2 初診時の対応
3 薬物治療の原則
4 運動症状に対する薬物治療の原則
A.L—ドーパ製剤
B.ドパミンアゴニスト
C.塩酸セレギリン
D.抗コリン薬
E.エンタカポン
F.ゾニサミド
G.イストラデフィリン
H.アマンタジン塩酸塩
I.ドプス®
5 非運動症状に対する治療
A.自律神経症状
B.感覚障害
C.睡眠障害
D.覚醒障害
E.不安状態
F.鬱状態
G.疲労
H.行動抑制障害
I.精神症状
J.認知症
6 各症状の半定量的解析
7 推計学的検討
結果
1 総数
2 多変量解析の結果
A.Hoehn & Yahr重症度
B.調査時の振戦,固縮,動作緩慢,歩行障害,後方突進
C.調査時のウェアリングオフ,ジスキネジア
D.すくみ足,幻覚,認知症
3 発症からの年数別解析
A.症例数,男女比,経過年数
B.初発症状
C.Hoehn & Yahr重症度
D.L—ドーパ使用量
E.L—ドーパ製剤を服用していなかった症例
F.ドパミンアゴニストの使用量
G.L—ドーパ製剤,ドパミンアゴニスト以外の抗パーキンソン病の服用者
H.調査時点での各症状
I.動作緩慢,歩行障害,後方突進についての発症年度別の重症度
J.ウェアリングオフ,ジスキネジア,すくみ足,幻覚,認知症
K.ウェアリングオフ,ジスキネジアの発症からの年数別の重症度
4 発症年齢別解析
A.発症年齢別症例数
B.発症年齢別初発症状
C.発症年齢別Hoehn & Yahr重症度
D.発症年齢別L—ドーパの投与量,投与回数
E.発症年齢別ドパミンアゴニストの使用状況
F.発症年齢別L—ドーパ,ドパミンアゴニスト以外の併用薬の使用状況
G.発症年齢別各症状の出現頻度と各症状の重症度
H.発症年齢別動作緩慢,歩行障害,後方突進の重症度分布
I.発症年齢別に見たウェアリングオフとジスキネジア
J.発症年齢別にみたすくみ足,幻覚,認知症
考察
まとめ
文献
2.発症機序に基づく治療の進め方
運動症状に対する治療の進め方
1 治療の進め方基本
2 不安の解消
3 パーキンソン病の原因
4 初期の治療,何を使うか
5 L—ドーパ製剤の用量
6 L—ドーパ製剤の飲み方の変更―食前投与
7 MAOB阻害薬またはドパミンアゴニストで治療を始める場合
8 それ以外の薬物で治療を始める場合
9 L—ドーパの効果不十分
10 ウェアリングオフとジスキネジアの発現機序
11 ウェアリングオフの治療: L—ドーパ製剤の頻回投与
12 ウェアリングオフの治療: 他の薬物を併用する場合
13 ジスキネジアが出た場合の処置
14 すくみ足が出た場合の対応
非運動症状に対する治療の進め方
1 自律神経症状
A.便秘
B.夜間頻尿
C.性機能
D.起立性低血圧・低血圧
E.食餌性低血圧
F.むくみ
G.発汗
2 感覚障害
A.嗅覚障害
B.痛み・しびれ
3 睡眠障害
A.入眠障害,中途覚醒
B.むずむず脚症候群
C.REM睡眠行動障害(RBD)
D.睡眠時無呼吸
4 覚醒障害
5 不安状態
6 鬱状態
7 疲労
8 行動抑制障害
A.病的賭博
B.病的買い物
C.病的食欲亢進
D.性欲亢進
E.薬物濫用
F.punding
9 精神症状
A.幻覚
B.妄想
C.興奮・乱暴行為・錯乱・精神症
10 認知症
日常生活での注意
1 家に帰ると急に引きずり歩行になる
2 1日10分歩く練習をする
3 2つのことを同時にやると転倒することがある
4 パーキンソン病ではやっていけないことはない
5 外に見聞にでかけよう
文献
3.パーキンソン病治療薬の現状
L—ドーパ
A.ウェアリングオフ・ジスキネジア
B.幻覚
C.薬物濫用とpunding
D.精神症
E.長時間作用型L—ドーパの開発
F.空腸内L—ドーパ注入
文献
抗コリン薬
A.抗コリン薬の役割
B.線条体アセチルコリン性ニューロン
C.ドパミンニューロン障害時の線条体アセチルコリンニューロン
D.Meynert核と大脳皮質のアセチルコリンニューロン
E.アセチルコリン受容体ブロッカーの認知機能への影響
F.アセチルコリン受容体ブロッカーのパーキンソン病への効果
G.アセチルコリン受容体ブロッカーの副作用
H.抗コリン薬使用に関する私見
文献
モノアミン酸化酵素B阻害薬
1 セレギリン塩酸塩
A.L—ドーパ未使用例に対する効果
B.L—ドーパ使用例に対する効果
C.維持量の問題
D.セレギリンと死亡率
E.すくみ足に対する効果
F.認知機能に関する影響
G.血圧に対する影響
H.選択的セロトニン再取り込み抑制薬(SSRI)との併用
I.カテコール—O—メチルトランスフェラーゼ阻害薬との併用
J.セレギリンと核医学
K.セレギリンと血小板ミトコンドリア
L.ザイディスセレギリン
M.パーキンソン病に対するセレギリン使用の私見
2 ラザベミド
3 ラサギリン
A.L—ドーパ未使用例に対する効果
B.L—ドーパ使用例に対する効果
C.非運動症状に対する効果
文献
ドパミンアゴニスト
1 プラミペキソール
A.L—ドーパ未使用例に対する効果
B.L—ドーパ使用例に対する効果
C.振戦に対する効果
D.鬱状態に対する効果
E.疲労に対する効果
F.病的賭博に対する影響
G.認知機能への影響
H.体重への影響
I.線条体ドパミントランスポーターへの影響
J.L—ドーパ血中濃度への影響
K.他薬物からプラミペキソールへの変換
L.進行を抑制する効果があるか?
M.副作用
N.プラミペキソールに関するまとめ
2 ロピニロール
A.L—ドーパ未使用例に対する効果
B.L—ドーパ使用例に対する効果
C.睡眠および早朝のオフ症状に対する効果
D.血中濃度
E.線条体フルオロドーパ取り込みに対する影響
F.徐放錠への切り替え
G.副作用
H.ロピニロールに関するまとめ
3 ロチゴチン
A.L—ドーパ未使用例に対する効果
B.L—ドーパ使用例に対する効果
C.睡眠と早朝のオフ症状に対する効果
D.非運動症状への効果
E.消化器系副作用に対する効果
F.心機能への影響
G.他薬物からの切り替え
H.疾患の進行に影響を与える効果があるか?
I.ロチゴチンに関するまとめ
4 アポモルヒネ
A.オンオフ,ウェアリングオフに対する効果
B.腰折れに対する効果
C.血中濃度
D.吸入用アポモルヒネ
文献
アマンタジン塩酸塩
A.抗パーキンソン病効果
B.ジスキネジアに対する効果
C.すくみ足に対する効果
D.衝動抑制障害に対する影響
E.認知機能への影響
F.PETによる検討
G.薬物動態
H.作用機序
I.副作用
J.アマンタジン塩酸塩に関するまとめ
K.その他のグルタメートアンタゴニスト
文献
カテコール—O—メチル転移酵素阻害薬
1 エンタカポン
A.L—ドーパ血中濃度への影響
B.臨床効果,ウェアリングオフのある症例
C.臨床効果 ウェアリングオフのない症例
D.ジスキネジアに対する影響
E.その他の検討
F.スタレボ®
2 その他のカテコール—O—メチル転移酵素阻害薬
文献
ゾニサミド
A.臨床効果
B.その他の作用
C.まとめ
D.まとめ
文献
イストラデフィリン
A.作用機序
B.ウェアリングオフのある症例への効果
C.ウェアリングオフのない症例への効果
文献
サフィナミド
文献
まとめ
索引