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カニでもわかる水・電解質

カニでもわかる水・電解質
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筆頭著者 長澤 将 (著)

東北大学病院腎・高血圧・内分泌科講師

中外医学社

電子版ISBN

電子版発売日 2020年4月20日

ページ数 186

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-498-12388-5

印刷版発行年月 2020年4月

DOI https://doi.org/10.18886/9784498123885

書籍・雑誌概要

水・電解質を正しく理解するためには、難しい理論はさておき「細胞内液と外液の比率」「ブドウ糖を100mL点滴すると体内でどのように分布するか」といった基本的なことがわかっていなければ臨床での活用は出来ません。本書では、難解な理論解説は別の書籍に譲ることとし、絶対に知っておかなければならない必須知識と診療上のアプローチについて、ナビゲーターのカニ助、カニ子とともに易しく解説します。

目次

もくじ

1章 水・電解質を考える前に
 1 水・電解質は腎臓に任せておけ!
  ありがたきオーベンの言葉であり真理
 2 体液量異常とNa異常を混同しない
  別々にとらえるのが病態把握の近道
 3 なぜ水・電解質が苦手な人が多いのか
  あなたの立ち位置のレベル診断
 4 自由水=真水です
  「自由水」という言葉があなたを混乱させる
 5 まずは尿を採ろう
  尿検査なしで補液なんて、怖くてできません
 6 Naと浸透圧
  「Na=120 mEq/L、uOsm=400 mOsm/kgH2O」のどこがヘン?

2章 体液量をしっかり把握しよう
 1 TBW、ICF、ECF
  定義をきちんといえますか?
 2 ECF の分布
  間質:血管内= 3:1
 3 基本は体重だ!
  家でも測れる大事なパラメタ
 4 体液量減少の臨床的サイン
  Volume Depletion とDehydration
 5 体液量増加の臨床的サイン
  いろいろな要素を組み合わせて判断
 6 次は補液メニュー
  生食と5%ブドウ糖液だけで組み立ててみよう
 7 1 号液と3 号液
  これまで意識したことありますか?
 8 リンゲル液のありがたみ
  乳酸リンゲルと酢酸リンゲル
 9 難しい補液とは
  Out をコントロールできない病態の補液
 10 アルブミン製剤の使い途
  血管内ボリュームがほしいときの手
 11 体液量過剰のマネージメント
  利尿薬の使いどき、緊急透析のタイミング

3章 Na異常に強くなろう
 1 低Na 血症
  Na 異常はNa とH2O のバランスの問題だ
 2 低張性脱水と高張性脱水
  要は体液量とNa 異常の組み合わせ
 3 まずは体液量を判断しよう
  臨床医のアルファでありオメガ
 4 低Na 血症の臨床症状
  臨床で最も多く出会う電解質異常
 5 低張性脱水のマネージメント
  安易な輸液はNG
 6 高張性脱水のマネージメント
  水が多く抜けた脱水
 7 難しい低Na 血症とは(主にSIADH)
  sNa×2<uOsm は難敵
 8 SIADH とCSW の見分けかた
  わかり合えない壁がある
 9 高Na 血症に出会ったら
  非生理的状況なので背景を考える

4章 K異常に強くなろう
 1 緊急性の高い高K 血症
  まず心電図、そして尿が出るか?
 2 高K 血症のリスクファクター
  飲んでる薬剤と小柄な人に注意
 3 一般外来で高K 血症を見たら
  知ってて損しないマネージメント
 4 低K 血症
  ゆっくりゆっくり補正
 5 低K 血症のリスクファクター
  高血圧・レニン低値・アルド高値
 6 見かけの高K 血症に注意
  酸塩基平衡との関係

5章 マイナーな電解質異常
 1 高Ca 血症
  だいたいは薬剤性、悪性腫瘍
  意外と多い原発性副甲状腺機能亢進症
 2 低Ca 血症
  多くは慢性腎不全
 3 高P 血症
  これも慢性腎不全がほとんど
 4 低P 血症
  高P 血症に比べて、グッと鑑別診断がおもしろくなる
 5 高Mg 血症
  ほとんどが摂取過剰
 6 低Mg 血症
  低K 血症・低Ca 血症のピットフォール

6章 これを知っているとステップアップできる
 1 多尿のマネージメント
  出るから入れる? 入れるから出る?
 2 Na のハンドリング
  腎生理学の基本
 3 腎臓の自動調節能
  素晴らしき腎臓の働き
 4 Strain Vessel 理論
  伊藤貞嘉教授との仕事
 5 乏尿のマネージメント
  非専門医に特に知っておいてほしい
 6 感度・特異度 その1
  臨床医みんなに知ってほしいこと1
 7 感度・特異度 その2
  臨床医みんなに知ってほしいこと2

索引

イラスト●平井きわ