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看護師のための臨床輸血第2版
筆頭著者 学会認定・臨床輸血看護師制度 カリキュラム委員会 (編)
その他の著者等 田崎哲典/松本雅則/伊藤まゆみ/稲田英一/大久保光夫/大戸 斉/梶原道子/上條亜紀/北澤淳一/菊池洋美/菅原美穂/橘 大介/遠山圭子/豊永由香里/廣木久美子/松川恵梨子/水田秀一/矢永勝彦/
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2018年1月1日
ページ数 140
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-498-07589-4
印刷版発行年月 2017年9月
書籍・雑誌概要
学会認定・臨床輸血看護師を目指す上で必要な基礎知識や看護能力を分かりやすく解説したテキストの改訂2版.新たに自己血輸血の項を設けるなど,最新の情報に刷新した.
目次
1 学会認定・臨床輸血看護師制度導入の趣旨 〈大戸 斉〉
2 血液製剤の管理と使用指針 総論 〈田崎哲典〉
1.輸血用血液製剤
1.1 赤血球製剤の概要
(1)人全血液 販売名:人全血液—LR「日赤」,略称:WB—LR
(2)人赤血球液 販売名:赤血球液—LR「日赤」,略称:RBC—LR
(3)洗浄人赤血球液 販売名:洗浄赤血球液—LR「日赤」,略称:WRC—LR
(4)解凍人赤血球液 販売名:解凍赤血球液—LR「日赤」,略称:FTRC—LR
(5)合成血 販売名:合成血液—LR「日赤」,略称:BET—LR
1.2 血漿製剤
(1)新鮮凍結血漿の概要
(2)新鮮凍結血漿の取り扱い上の注意点
1.3 血小板製剤
(1)血小板製剤の概要
2.血漿分画製剤
2.1 アルブミン製剤の概要
3.血液製剤の使用指針
3.1 赤血球製剤の使用指針
3.2 新鮮凍結血漿の使用指針
3.3 血小板製剤の使用指針
3.4 アルブミン製剤の使用指針
3 危機的出血への対応ガイドライン 〈稲田英一〉
1.危機的出血
1.1 危機的出血の定義
1.2 危機的出血で起こる悪循環
1.3 危機的出血の発生頻度:1万例に約4例
1.4 危機的出血発生に関与する因子
1.5 輸血用血液オーダーに関する迷い:状況の見極めの重要さ
2.「危機的出血への対応ガイドライン」
2.1 「危機的出血への対応ガイドライン」作成の背景
2.2 危機的出血への対応
2.2.1 コマンダーの選任
2.2.2 非常事態宣言
2.2.3 役割の分担
2.2.4 急速輸血ポンプ使用上の注意点
3.周術期の異型適合血の問題点
4.放射線照射の必要性:原則は照射血の使用
5.血液製剤の使用指針(平成29年3月版)
6.危機的出血への対応のまとめ
4 内科領域における輸血療法 〈水田秀一〉
1.血液製剤の使用指針
1.1 赤血球製剤の輸血
1.1.1 貧血に対する適応(慢性貧血,内科的適応)
1.1.2 急性出血に対する適応
1.1.3 赤血球輸血の評価
1.2 血小板製剤の輸血
1.3 新鮮凍結血漿(FFP)の輸血
1.4 アルブミン製剤の投与
2.内科的疾患における輸血療法
2.1 輸血を必要とする主な血液疾患
2.2 造血器悪性腫瘍における貧血の原因
2.3 急性白血病
2.3.1 急性白血病の治療法と特徴
2.3.2 急性白血病における赤血球輸血
2.3.3 急性白血病における血小板輸血
2.4 再生不良性貧血
2.4.1 再生不良性貧血の治療法と特徴
2.4.2 再生不良性貧血における赤血球輸血
2.4.3 再生不良性貧血における血小板輸血
2.5 特発性血小板減少性紫斑病(ITP)における輸血
2.6 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)における輸血
3.造血幹細胞移植
3.1 造血幹細胞移植の特徴
4.肝硬変における輸血
5.消化管疾患における輸血
6.腎疾患における輸血
5 外科領域における輸血療法 〈矢永勝彦〉
1.輸血の歴史
2.外科領域で使用する輸血用血液製剤とその適応
2.1.1 赤血球製剤
2.1.2 外科的適応
2.2.1 新鮮凍結血漿
2.2.2 外科的適応
2.3.1 血小板製剤
2.3.2 使用指針
2.4.1 アルブミン製剤
2.4.2 代表的病態
3.外科領域の輸血の実際
3.1 腹部外科領域における輸血を必要とする疾患・病態
3.2 出血への対応の実際
3.3 緊急輸血・大量輸血
3.3.1 緊急輸血
3.3.2 大量輸血
3.4 手術室での輸血と準備
3.4.1 手術室での輸血準備
3.4.2 術前に注意を要する疾患
3.4.3 術前の輸血開始基準
3.4.4 術中の輸血開始基準
3.4.5 術中大量出血をきたしやすい手術
3.4.6 術後の輸血開始基準
4.外科領域の輸血の実際
4.1.1 消化管出血の主な原因疾患(上部消化管)
4.1.2 消化管出血の主な原因疾患(下部消化管)
4.1.3 出血性ショック
4.1.4 外傷性肝破裂
4.1.5 肝移植と輸血
6 産科領域における輸血療法 産科領域での大量出血と輸血療法の実際 〈橘 大介〉
1.周産期の出血
2.産科出血への対応
2.1 輸血前検査
2.2 診断
2.3 分娩経過中
2.4 産科危機的出血
2.5 救命を優先した輸血
2.6 止血方法の種類
2.7 自己血
3.大量出血を起こす病態
4.周産期出血の問題点
5.大量出血をきたす病態(各論)
5.1.1 弛緩出血
5.1.2 弛緩出血への対応
5.2.1 子宮頸管裂傷
5.2.2 子宮頸管裂傷への対応
5.3.1 常位胎盤早期剝離
5.3.2 常位胎盤早期剝離の症状と診断
5.3.3 常位胎盤早期剝離の治療
5.4.1 前置胎盤
5.4.2 前置胎盤の診断と管理
5.5.1 癒着胎盤
5.5.2 癒着胎盤の治療
5.6 その他
6.症例提示(O大学産婦人科経験例報告)
6.1 大量出血症例
6.2 ITP(血小板減少性紫斑病)合併妊娠
7 小児科領域の輸血療法 〈梶原道子〉
1.小児輸血の特殊性
2.小児の輸血検査
2.1 血液型検査
2.2 不規則抗体検査
3.小児での血液製剤の使いかた
3.1 乳児期以降の輸血
3.1.1 赤血球輸血
3.1.2 新鮮凍結血漿
3.1.3 血小板濃厚液
3.2 未熟児早期貧血に対する輸血ガイドライン
3.2.1 赤血球製剤の使用指針
3.2.2 赤血球の投与量
3.2.3 留意点
3.2.4 低出生体重児の特徴
3.2.5 新生児への血小板濃厚液の適正使用
3.2.6 新生児への新鮮凍結血漿の適正使用
4.小児の輸血に用いる器材
4.1 留置針
4.2 輸血に用いることのできる輸液ポンプ
4.3 輸血の加温器(の適応)
5.交換輸血について
5.1 交換輸血の適応疾患
5.2 輸血量
5.3 方法
5.4 使用する製剤
5.5 合併症
6.小児輸血と副作用
6.1 輸血後感染症
6.2 輸血と高K血症
7.小児輸血の安全対策
7.1 輸血の投与量・投与速度に関する過誤
7.2 ABO不適合輸血について
8.宗教的理由による輸血拒否
8 輸血の実際と看護 〈菊池洋美・菅原美穂・伊藤まゆみ・廣木久美子・大久保光夫・北澤淳一〉
1.輸血前の準備〜血液製剤の申し込みから出庫まで〜
1.1 説明と同意書(インフォームド・コンセント)
1.2 輸血前検査
1.3 輸血の申込
1.4 輸血指示の確認
1.5 交差適合試験用検体採血(必要時)
1.6 血液製剤の出庫と保管
2.輸血の実際
2.1 血液製剤の準備
2.2 輸血を行うための準備・必要な器具
2.3 輸血実施時
2.4 輸血事故防止のための重要事項
3.輸血中の観察
3.1 輸血開始直前の観察
3.2 輸血開始直後の観察(輸血開始〜5分後まで)
3.3 輸血開始後の観察(輸血開始5分後〜輸血終了時まで)
3.4 輸血終了時の観察
4.輸血後の注意
4.1 輸血副作用発生時の対策
4.2 異型輸血による急性溶血反応への対応
9 自己血輸血 〈遠山圭子・豊永由香里・田崎哲典〉
1.術前貯血式自己血輸血
1.1 全血冷蔵保存
1.1.1 利点
1.1.2 問題点
1.2 赤血球液+新鮮凍結血漿(FFP)保存
1.2.1 利点
1.2.2 問題点
1.3 冷凍赤血球+新鮮凍結血漿(FFP)保存
1.3.1 利点
1.3.2 問題点
2.希釈式自己血輸血
2.1 利点
2.2 問題点
3.回収式自己血輸血
3.1 利点
3.2 問題点
4.自己血輸血の実際
4.1 採血日前日までの確認事項
4.2 採血当日の確認事項
4.2.1 物品の準備や確認
4.2.2 採血前に行うこと
4.2.3 穿刺時
4.2.4 採血中
4.2.5 採血後
4.3 採血後の生活について
10 輸血副作用とその対策 〈田崎哲典〉
1.輸血副作用(総論)
1.1 輸血副作用の分類
1.1.1 免疫学的副作用
1.1.2 非免疫学的副作用
1.2 輸血副作用の基準項目と症状
2.輸血副作用(各論)
2.1 急性溶血反応
2.2 輸血関連急性肺障害,輸血関連循環過負荷
2.3 輸血後移植片対宿主病(輸血後GVHD)
2.4 輸血感染症
2.4.1 輸血後感染症と病原体
2.4.2 輸血感染症対策
2.4.3 輸血に由来する肝炎のリスクの変遷
2.4.4 細菌感染
2.5 非溶血性副作用
2.5.1 発熱性非溶血反応
2.5.2 アレルギー反応
3.輸血副作用の対応と検査
11 輸血検査 〈大久保光夫〉
1.輸血検査
2.血液型検査
2.1 ABO血液型検査法
2.1.1 オモテ検査:(載せ)ガラス板法
2.1.2 ウラ検査:試験管法
2.2 Rh血液型
3.赤血球不規則抗体検査
3.1 赤血球不規則抗体
3.2 赤血球不規則抗体検査の実際
4.交差適合試験
4.1 検査法の実際
12 輸血に関わる法制度,倫理等 〈田崎哲典〉
1.安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律
2.説明と同意:インフォームド・コンセント
3.特定生物由来製品と救済制度
3.1 生物由来製品と特定生物由来製品
3.2 生物由来製品感染等被害救済制度
4.宗教上の理由により輸血治療を拒否する患者への対応
5.遡及調査
13 輸血Q & A 〈松川恵梨子・上條亜紀〉
Q1.標準的な輸血の速度はどのくらいですか?
Q2.輸血は何ゲージの針まで使用可能ですか?
Q3.薬剤との混注は可能ですか?
Q4.同じラインから輸血に続いて抗菌薬や他の薬剤を投与する場合にはどうしたらよいですか?
Q5.赤血球液や血小板製剤はなぜフィルター付きのルート(セット)を使用しなくてはいけないのですか?
Q6.血小板輸血に赤血球用の輸血セットを使用してもよいですか?
Q7.赤血球液を使用する際,輸血セットのフィルター部分をすべて満たさなくてもよいですか?
Q8.RhD陽性の患者にRhD陰性の製剤を使用しても問題はないですか?
Q9.RhD陰性患者に新鮮凍結血漿や濃厚血小板を輸血する場合,RhD陽性の製剤を用いてよいですか?
Q10.術中の出血に対し,輸血の選択肢として赤血球液がはじめに選ばれるのはなぜですか?
Q11.血小板を振盪しながら保存するのはなぜですか?
Q12.赤血球液を間違って冷凍庫で保存してしまいました.使用できますか?
Q13.新鮮凍結血漿を融解したら,白い浮遊物が生じていました.使用できますか?
14 参考図書
編集後記