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ビッグデータが医療を変える
筆頭著者 北風 政史 (著)
国立循環器病研究センター臨床研究部長
中外医学社
電子版ISBN
電子版発売日 2018年12月31日
ページ数 150
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-498-04860-7
印刷版発行年月 2018年4月
書籍・雑誌概要
近年、経済やマーケティングの世界、身近な天気予報などの分野でビッグデータが用いられるようになり、医学や
医療の世界においてもPrecision Medicine = F(ビッグデータ)の時代へ向け、仮説主導の統計的手法から、データ
マイニング(発掘)による研究手法へと変化しつつある。そこで本書では筆者らの十数年間にわたるビッグデータ
解析の証跡をたどりながら、医学・医療におけるビッグデータ解析から生まれる新たな研究手法の可能性を探る。
目次
第1章 科学としての医療・医学とはなにか?
1 医療の科学性は必然か?
2 医学のなかの科学性
3 医学という学問に内在する科学と技術
4 医学における研究とは
5 医学・医療は自然科学か、それとも応用科学か
6 医学における基礎研究とは
7 医学における臨床研究とは
第2章 医学研究の進展方向と実臨床への展開
1 医学・医療の宿命としての生体の多様性
2 その原因は出口研究としての創薬研究
3 出口研究としての大規模臨床研究
4 出口研究としての科学の新しい方向性
5 次世代の科学とは
6 次世代科学としての数理科学・データ中心科学
7 第3の科学の実例
8 第4の科学の実例
9 出口研究としての医学研究の将来像
10 医学研究の最終的ゴール・医療の最終的ゴール
第3章 数理医学のあり方
1 医学・医療を数理科学で扱えるか
2 医科学構造の中での生理学の位置づけ
3 生理学から臨床研究へ
4 数理医学を普遍化する
5 数理医学を現実化する
6 The Lancetへの挑戦
7 The Lancetからの返事
8 The Lancetへの反論
9 The Lancet:希望と挫折
第4章 新たな数理医学への挑戦
1 BNPと心不全
2 一次予防や先進治療における数理医学の広がり
第5章 医学とデータマイニング
1 データマイニングへ至る道
2 データマイニングの考え方
1.データ数はどれぐらい必要ですか?
2.データの形式はどうするのがいいのですか?
3.データ品質はどのようなことが問われますか?
4.データ前処理とは何ですか?
3 医学におけるデータマイニングの必要性
4 医学におけるデータマイニング─心不全
5 医学におけるデータマイニング─心筋梗塞
6 医学におけるデータマイニング─生活習慣病
7 医学・医療におけるデータマイニングの総括
第6章 データマイニングから基礎研究へ
1 糖尿病と心不全
2 心不全症例における糖尿病・IGT
3 心不全と糖尿病・IGTに関する基礎研究
4 心不全と糖尿病・IGTが関係するメカニズム
5 ヒスタミンH2受容体拮抗薬と心不全
6 医学における基礎研究・臨床研究の在り方
第7章 医療・医学のビッグデータを如何に集めるか
1 医学領域におけるビッグデータ
2 循環器領域におけるビッグデータ
3 循環器領域のビッグデータ活用の利点と課題
第8章 ゲノムにおけるビッグデータ
1 心不全モデル動物におけるDNAマイクロアレイ解析
2 ヒト不全心筋を用いたマイクロアレイ解析
3 心不全におけるSNP解析の可能性
第9章 基礎医学と臨床医学の往還
1 今後の医学研究のあり方
2 臨床医学の科学化