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症例・事例報告から始める
PT・OTのための臨床研究実践法
筆頭著者 森岡 周(監修) 石垣 智也(編集) 丁子 雄希 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2024年3月28日
ページ数 336
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-7583-2089-4
印刷版発行年月 2024年3月
書籍・雑誌概要
臨床研究を実施する際に生じる数々の悩みに対処し,学会発表・論文化というゴールに向かうためのポイントを解説。研究の入り口となる症例・事例検討(ケースカンファレンス)や症例・事例報告(ケースレポート)の進め方・考え方に加えて,得られた仮説から実証研究に発展させていき,さらに症例・事例へと立ち返り,新たな仮説を得るという循環を通じてリハビリテーションの質の向上につなげていくプロセスを実体験に基づいた実例を挙げながら提示する。
理学療法・作業療法の専門領域における研究をイメージしやすいように,各著者が実践した幅広い領域の研究を具体的に示し,その際に苦労したエピソードや独自の工夫なども多数紹介。読者が臨床研究を身近に感じ,自ら臨床研究を実践できる指針となる書籍。
目次
第1章 EBM/EBP・臨床研究においてケースに着目する重要性を理解する
総論
臨床研究に関する基礎知識 尾川達也・石垣智也
症例と事例の違い
EBM/EBPとは
臨床研究でケースに着目する意義
臨床研究の種類
第2章 論文検索の方法を理解する
Ⅰ総論
論文検索に関する基礎知識 石垣智也
論文検索の目的と臨床疑問の定式化
検索式作成の原則
検索式の基本ルール
優先的に確認すべき論文の種類
Ⅱ実例
❶検索語の選択 石垣智也
シソーラスブラウザを用いた検索語の準備
日本語から英語の検索語を選ぶ方法
検索語の選定プロセス
❷文献入手の方法 石垣智也
論文入手の方法
付録① PubMedでの検索 石垣智也
付録② Google Scholarでの検索 石垣智也
第3章 ケースに生かすための論文の読み方を理解する
Ⅰ総論
論文の読み方に関する基礎知識 丁子雄希
論文を読む目的と意義
論文の批判的評価
Ⅱ実例
英語論文へのハードルを下げるツールの紹介 丁子雄希
文献翻訳ツール
文献検索ツール
付録③ 文献翻訳ツールの使い方 丁子雄希
第4章 ケースカンファレンスの目的と意義,方法を理解する
Ⅰ総論
ケースカンファレンスに関する基礎知識 壹岐伸弥・石垣智也
ケースカンファレンスとは
ケースカンファレンスの役割①:EBPによる臨床スキルの向上(情報活用のトレーニング)
ケースカンファレンスの役割②:学術活動(研究の種)
ケースカンファレンスの役割③:燃え尽き症候群の予防(メンタルヘルス,医療安全)
ケースカンファレンスの役割④:卒後教育(臨床教育による職員育成)
ケースカンファレンスの役割⑤:業務改善(ケースカンファレンスを行える労働環境の整備と組織課題の改善)
効果的なケースカンファレンスのポイント
Ⅱ実例
❶効果的なケースカンファレンス①(PT) 生野公貴
各部門・研究班でのケースカンファレンスの運用
❷効果的なケースカンファレンス②(PT) 奧埜博之
全スタッフが参加するケースカンファレンス
❸効果的なケースカンファレンス③(OT) 丸山 祥
OTとしてのケースカンファレンス運用
第5章 ケースレポートの目的と意義,方法を理解する
Ⅰ総論
❶ケースレポート・ケースシリーズスタディの定義 石垣智也・丁子雄希
研究としてのケースレポートの定義・特徴・役割
複数例を扱うケースシリーズスタディの定義・特徴・役割
ケースレポート(ケースシリーズスタディを含む)とケーススタディの違い
❷ケースレポートのテーマ設定 石垣智也・丁子雄希
よいケースレポートとは
ケースレポートとして報告すべき内容を見出すためには何が必要か
ケースレポートとして報告すべき内容を見出すコツ
❸ケースレポートのまとめ方 石垣智也・丁子雄希
ケースレポートをまとめるための型の理解
ケースレポートだとわかってもらいやすいタイトルとキーワードの設定
型を意識した要旨を作成する
はじめに:明確な報告目的を設定するためのコツ
症例・事例紹介:患者(対象者)の情報と臨床所見
症例・事例紹介:診断・評価
症例・事例紹介と経過:経過とタイムライン
経過:治療・介入およびフォローアップと結果
症例・事例紹介と経過:記載すべき情報の整理と取捨選択
考察:冒頭で新規性と臨床的有用性のある仮説や教訓を主張する
考察:主張が妥当である理由をケースの情報や関連する文献を用いて説明する
考察:一般化可能性に関する限界点は記載しないが臨床的な限界点への考察は記載する
考察・結論:新規性や稀少性だけを主張せず,臨床的有用性と今後の展望を記載する
考察:玉ねぎ構造での考察の整理と具体例
ケースレポートにおけるPTとOTの違い
付録④ ケースシリーズスタディのまとめ方 石垣智也・丁子雄希
付録⑤ ケースレポートと研究倫理 石垣智也・丁子雄希
Ⅱ実例
❶要介護高齢者の実例(PT) 石垣智也
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
経過
考察・結論
学会抄録の添削例:修正前
学会抄録の添削例:修正後
❷神経疾患(脊髄障害)の実例(PT) 深田 亮
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
経過
考察・結論
❸運動器疾患(慢性腰痛)の実例(PT) 重藤隼人
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
経過
交差的時間差相関分析の結果
考察・結論
❹神経疾患(脳卒中歩行)の実例(PT) 蓮井成仁・水田直道
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
経過
考察・結論
❺身体障害領域(脳卒中)の実例(OT) 丁子雄希
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
OTIPMの導入
経過
考察・結論
学会抄録の添削例:修正前
学会抄録の添削例:修正後
❻精神障害領域(感情調節困難患者)の実例(OT) 織田靖史
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
経過
考察・結論
❼発達障害領域(小児)の実例(OT) 吉田尚樹
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
経過(複合的CI療法の介入期間)
考察・結論
❽老年期障害領域(訪問リハ)の実例(OT) 佐野裕和
導入
はじめに・目的
症例・事例紹介
経過
考察・結論
第6章 ケースレポートと実証研究の相互作用を理解する
Ⅰ総論
実証研究に関する基礎知識とケースレポートとの循環関係 石垣智也
ケースレポートと実証研究の違い
ケースレポートと実証研究の相互作用
Ⅱ実例①
❶要介護高齢者の実例(PT) 石垣智也
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
❷神経疾患(脊髄障害)の実例(PT) 深田 亮
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
❸運動器疾患(慢性腰痛)の実例(PT) 重藤隼人
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
❹神経疾患(脳卒中歩行)の実例(PT) 水田直道
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
❺身体障害領域(脳卒中)の実例(OT) 丁子雄希
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
❻精神障害領域(感情調節困難患者)の実例(OT) 織田靖史
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
❼発達障害領域(小児)の実例(OT) 吉田尚樹
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
❽老年期障害領域(訪問リハ)の実例(OT) 佐野裕和
ケースレポートと実証研究のつながり
導入
どのような実証研究を行ったのか:研究概要の説明
実証研究で明らかになったことと臨床的意義
実証研究の限界点と展望
Ⅲ実例②
❶要介護高齢者の実例(PT) 石垣智也
実証研究の限界点や課題に対してケースに立ち戻り仮説生成を行う意義は何か
導入
どのようなケースに基づく検討を行ったのか:研究概要の説明
このケースからの検討で明らかになったこと,見出された仮説とその意義
このケースからの検討に求められる今後の展望
❷神経疾患(脊髄障害)の実例(PT) 深田 亮
実証研究の限界点や課題に対してケースに立ち戻り仮説生成を行う意義は何か
導入
どのようなケースに基づく検討を行ったのか:研究概要の説明
このケースからの検討で明らかになったこと,見出された仮説とその意義
このケースからの検討に求められる今後の展望
❸身体障害領域(脳卒中)の実例(OT) 丁子雄希
実証研究の限界点や課題に対してケースに立ち戻り仮説生成を行う意義は何か
導入
どのようなケースに基づく検討を行ったのか:研究概要の説明
このケースからの検討で明らかになったこと,見出された仮説とその意義
このケースからの検討に求められる今後の展望