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≪作業療法学 ゴールド・マスター・テキスト≫

高次脳機能障害作業療法学 第3版

高次脳機能障害作業療法学 第3版
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≪作業療法学 ゴールド・マスター・テキスト≫

筆頭著者 長﨑 重信(監修) 鈴木 孝治 (編集)

メジカルビュー社

電子版ISBN

電子版発売日 2022年5月2日

ページ数 328

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-7583-2045-0

印刷版発行年月 2022年3月

DOI https://doi.org/10.18885/9784758320450

書籍・雑誌概要

作業療法学専門分野の講義用テキスト・シリーズが5年ぶりの改訂。第3版では,これからの学生に役立つ内容を意識し,能動学習の手助けとなる課題の提示,新しい実習形式である「作業療法参加型臨床実習」への対策となるような解説を追加し,また国家試験対策を充実させ,さらに巻末付録として症例集も追加した。
本巻では,患者の外見からは判断しにくい高次脳機能障害の症状・行動を,なるべくわかりやすく,豊富なイラストで表現。また各章を脳機能の基礎知識→障害の特徴→評価→実際の介入という流れで構成し,基礎知識だけ/実践だけを学ぶのではなく,覚えた基礎知識が臨床でどう生きるのかがわかり,内容をより理解しやすくなっている。

目次

0 Introduction
 1 Introduction   [鈴木孝治]
  ① 高次脳機能障害作業療法学のおもしろさ
  ② 高次脳機能障害作業療法学で何を学ぶのか
  ③ 評価と介入原則
  ④ 症例を通して学ぶ大切さ
  ⑤ 最後に一言

1 高次脳機能障害とは何か
 1 高次脳機能障害とは  [鈴木孝治]
  ① 高次脳機能のとらえかた
  ② 高次脳機能とは
  ③ 高次脳機能障害の特徴と原因疾患
 2 高次脳機能障害の背景となる学問(神経心理学と認知心理学)  [鈴木孝治]
  ① 脳と心の関係
  ② 神経心理学
  ③ 認知心理学
  ④ 神経心理学と認知心理学の関係
 3 作業療法と高次脳機能障害  [鈴木孝治]
  ① 作業療法の構造と生活障害について
  ② 作業療法士の視点
  ③ 作業療法のプロセス
  ④ 脳機能と介入についての考えかた

2 高次脳機能障害の評価の概要
 1 評価の流れ  [鈴木孝治]
  ① はじめに
  ② リハビリテーション理念の確認
  ③ 国際生活機能分類の活用
  ④ どうすれば,評価ができるようになるのか?
  ⑤ 評価とは何か
  ⑥ 作業療法評価の目的
  ⑦ 評価のプロセス
  ⑧ 高次脳機能障害と作業療法評価・介入
  ⑨ 評価をするにあたって
 2 評価の組み立てかた  [鈴木孝治]
  ①「 あたり」を付ける
  ② 生活障害を評価する視点を忘れずに
 3 画像の見かた  [鈴木孝治]
  ① 脳の部位
  ② 脳画像の種類
  ③ MRIの撮像方法
  ④ CTとMRIの比較
  ⑤ 症例の画像におけるCT ,MRIの特徴
 4 観察の方法   [岩崎也生子,鈴木孝治]
  ① 観察とは
  ② 観察すべき項目
  ③ 観察のポイント
 5 面接の方法   [鈴木孝治,岩崎也生子]
  ① 面接とは
  ② 面接の基本技能の確認
  ③ 面接のポイント
 6 神経心理学的検査の使いかた   [鈴木孝治]
  ① 検査(test)とは
  ② 神経心理学的検査の役割
  ③ 神経心理学的検査実施の際のポイント
 7 各種神経心理学的検査の紹介   [鈴木孝治,岩崎也生子]
  ① 意識
  ② 注意
  ③ 認知
  ④ 言語
  ⑤ 記憶
  ⑥ 行為
  ⑦ 遂行機能
  ⑧ 知能
  ⑨ 人格・情動
 8 介入につなげる解釈   [鈴木孝治]
  ① 評価のおさらい
  ② 評価結果の解釈
  ③ 介入計画
  ④ 最後に ─再び,何のために評価をするのか─

3 各論:意識・注意・感情の障害への介入
 1 意識と注意   [鈴木孝治]
  ① 意識とは
  ② 意識の階層モデル
  ③ 注意とは
  ④ ワーキングメモリとは
 2 意識障害,注意機能障害の特徴  [鈴木孝治]
  ① 意識障害の特徴
  ② 軽度意識障害
  ③ 病巣
  ④ 注意機能障害の特徴
 3 意識障害,注意機能障害の評価   [鈴木孝治]
  ① 意識障害の評価
  ② 軽い意識障害の評価
  ③ 注意機能障害の評価
 4 意識障害,注意機能障害への介入の実際  [鈴木孝治]
  ① 意識障害への介入ストラテジー
  ② 注意機能障害への介入ストラテジー
 5 半側空間無視および関連する障害の特徴  [鈴木孝治]
  ① 半側空間無視とは
  ② 半側空間無視の病巣
  ③ 半側空間無視の症状
  ④ 半側空間無視の関連症状
 6 半側空間無視および関連する障害の評価   [鈴木孝治]
  ① 半側空間無視の評価法
  ② ADL場面における半側空間無視の評価
  ③ 標準化された半側空間無視の評価
  ④ 半側空間無視に関連する障害の評価
 7 半側空間無視および関連する障害への介入の実際  [鈴木孝治]
  ① 介入の目標と原則
  ② 半側空間無視に対するリハビリテーションの実際
  ③ 半側空間無視に対するリハビリテーションの効果
 8 感情とは  [鈴木孝治]
  ① 感情と情動
  ② 情動性感情と感覚性感情
  ③ 意欲とは
  ④ 半発動性(Antriebsmangel)とは
  ⑤ 自発性(spontaneity)とは
  ⑥ 意欲・発動性・自発性の関係
 9 感情障害の特徴  [鈴木孝治]
  ① 感情の量的な変化
  ② 感情の質的な変化
 10 感情障害の評価   [鈴木孝治]
  ① 感情の評価法
 11 感情障害への介入の実際   [鈴木孝治]
  ① 薬物療法
  ② 行動療法
  ③ 環境のリセット
  ④ 認知行動療法(cognitive behavioral therapy)とは
  Case Study Answer

4 各論:認知の障害への介入
 1 認知とは   [能登真一]
  ① 認知とは何か
 2 認知の障害の特徴   [能登真一]
  ① 視覚失認
  ② 聴覚失認
  ③ 触覚失認
  ④ 街並失認,道順障害
  ⑤ 構成障害
  ⑥ 着衣障害
 3 認知の障害の評価   [能登真一]
  ① 予備的な評価
  ② 視覚機能の評価
  ③ 症状特異的な評価
  ④ ADLの評価
 4 認知の障害への介入の実際   [能登真一]
  ① 発症からの時期
  ② 機能か行為か
  Case Study Answer

5 各論:言語・記憶・思考の障害への介入
 1 言語とは   [鈴木孝治]
  ① 言語機能
 2 言語障害の特徴  [鈴木孝治]
  ① 言語障害
 3 言語障害の評価   [鈴木孝治]
  ① 失語症のスクリーニング検査
  ② 失語症の定量的検査
  ③ 作業療法士が行うべき失語症の評価
 4 言語障害への介入の実際   [鈴木孝治]
  ① 非言語的介入とコミュニケーション・ノート
  ② 失語症患者とのコミュニケーションにおける注意事項
 5 記憶とは  [鈴木孝治]
  ① 記憶の定義
  ② 記憶のプロセス
  ③ 記憶の分類
 6 記憶障害の特徴   [鈴木孝治]
  ① 記憶障害の種類
  ② 障害されやすい記憶
  ③ 記憶障害の原因となる疾患
 7 記憶障害の評価   [鈴木孝治]
  ① 記憶障害の評価
 8 記憶障害への介入の実際   [鈴木孝治]
  ① 記憶障害に対する介入ストラテジー
 9 思考とは  [鈴木孝治]
  ① 概念・推論・判断について
  ② 思考とは何か
 10 思考障害の特徴  [鈴木孝治]
  ① 思考障害
 11 思考障害の評価   [鈴木孝治]
  ① 概念の障害の評価
  ② 推論の障害の評価
  ③ 判断の障害の評価
  ④ 作業遂行場面における問題解決の障害の評価
 12 問題解決の障害に対する介入の実際   [鈴木孝治]
  ① 問題解決の障害
  Case Study Answer

6 各論:行為・行動の障害への介入
 1 行為・行動とは  [佐野恭子]
  ①「 行為」「行動」とは何か
 2 行為・行動の障害の特徴   [佐野恭子]
  ① 動作の抑制障害
  ② 失行(apraxia)
 3 行為・行動の障害の評価   [佐野恭子]
  ① 評価のポイント
  ② 行為・行動障害の評価
 4 行為・行動の障害への介入の実際   [佐野恭子]
  ① 介入時の原則
  ② 訓練のポイント
  Case Study Answer

7 各論:遂行機能障害への介入
 1 遂行機能とは  [佐野恭子]
  ① 遂行機能
 2 遂行機能の特徴  [佐野恭子]
  ① 遂行機能の特徴
 3 遂行機能障害の評価  [佐野恭子]
  ① 評価をする前に
  ② 遂行機能障害の評価
 4 遂行機能障害への介入の実際   [佐野恭子]
  ① 目標設定
  ② 介入の方法
  Case Study Answer

8 各論:社会的行動障害への介入
 1 社会的行動とは   [鈴木めぐみ]
  ① 社会的行動とは
  ② 社会的行動を支える認知機能
  ③ 社会的行動に関係する脳部位
 2 社会的行動障害の特徴   [鈴木めぐみ]
  ① 社会的行動障害とは
  ② 社会的行動障害の主要な症状
 3 社会的行動障害の評価  [ 鈴木めぐみ]
  ① 何を評価するか
  ② 評価法の実際
  ③ 評価時に重要な視点
 4 社会的行動障害への介入の実際   [鈴木めぐみ]
  ① 最初に考慮すること
  ② 具体的なリハビリテーション介入方法
  ③ 気付きを促進するには
  Case Study Answer

9 今後の展望
  1 作業療法が高次脳機能障害の分野で必要と認められるためには  [鈴木孝治]
  ① 患者が来たらまず検査の実施という時代があった
  ② 注意機能障害への対応原則はバスの運転手の安全確認に学べ
  ③ 作業療法士は黒子であれ
  ④ 精神医学,精神障害作業療法学との関連を忘れずに
  ⑤ 作業療法士は身体・精神両面をバランスよくみられる専門職
  ⑥ 大切なことは臨床実践に基づいた教育

事例集
  事例1 意識障害
  事例2 注意機能障害
  事例3 記憶障害
  事例4 視覚失認
  事例5 半側空間無視
  事例6 着衣障害
  事例7 病態失認
  事例8 失行症(観念失行)
  事例9 遂行機能障害
  事例10 社会的行動障害