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子どもを初めて診る前に読む本
筆頭著者 利根川 尚也(編著) 伊藤 健太(編集) 鉄原 健一(編集) 橋本 直也(編集) 小川 優一(編集) 中村 俊貴(編集) 諸岡 雄也 (編集)
メジカルビュー社
電子版ISBN
電子版発売日 2024年4月26日
ページ数 266
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-7583-1310-0
印刷版発行年月 2024年4月
書籍・雑誌概要
小児科研修医・元研修医100人へのアンケートから、初期研修前に知っておきたかったこと,研修中に困ったときに知りたかったことをまるっと網羅して、みんながほしかった小児科診療の入門書を作りました。医師臨床研修指導ガイドラインで掲げられている、①小どもの特性を学ぶ、②小児診療の特性を学ぶ、③小児疾患の特性を学ぶがスムーズに身に付くように全体を構成しつつ、泣かせないように診るには? 頸のすわりをチェックするには?この月齢の赤ちゃんの特徴は?虐待を疑うには?など、「子どもとやさしく・楽しく・正しく関わるためのコツ」を随所に散りばめました。ゲスト執筆者の先生方も極意を伝授。「小児の救急診療:ABCDEの活かし方」(鉄原健一先生)「小児の感染症診療:小児には感染症診療の原則が使いにくい」(伊藤健太先生)「小児のオンライン医療相談:手のひらに、小児科医を」(橋本直也先生)。読み応え抜群!「小児科診療でよく出会う症候top7」では、診察から検査、治療の考え方をコンパクトにまとめました。診療前におさらいしておけばスムーズに診察できること間違いなし。小児科診療がもっと楽しくなること間違いなしの一冊です。
目次
序文に代えて 小児科はここがおもしろい
Ⅰ 子どもを診る前に知っておきたいこと
●発達を学ぶ目的 子どもがわかれば、人間がわかる
発達は点ではなく、線で理解する
4つのカテゴリー(身体的発達、知的発達、言語発達、社会情動的発達)で観察する
●0~1カ月児の発達 人生のなかで最も成長する時期
体重増加、哺乳
嘔吐、排便・排尿
●1~4カ月児の発達 赤ちゃんらしい可愛さが出てくる時期
体の特徴
身体的発達
知的発達
言語発達
社会情動的発達
●5~7カ月児の発達 一人での移動が始まる時期
身体的発達
知的発達、言語発達、社会情動的発達
●8~11カ月児の発達 つかまり立ちが始まり、小さなものが摘めるようになる時期
身体的発達
知的発達、社会情動的発達
言語発達
●1~2歳児の発達 一人歩き、一人遊びが始まる時期
身体的発達
知的発達
言語発達
●2~3歳児の発達 やりとりが巧みになり、走る・跳ぶができる時期
身体的発達
知的発達
言語発達(言語理解)
言語発達(言語表出)
社会情動的発達
●3~4歳児の発達 人の気持ちがわかるようになってくる時期
身体的発達
知的発達
言語発達
社会情動的発達
●4~5歳児の発達 お兄さん・お姉さんらしく、自分一人でできる時期
身体的発達
知的発達(知覚機能)
言語発達
社会情動的発達
●5歳児の発達 就学前健診で評価すべきこと
会話
動作模倣
協調運動
概念
行動制御
子どもはみんなそれぞれの個性をもっている
●学童期の発達 さまざまな経験を通じて自尊心が育つ時期
学童期前半(6~8歳)
学童期後半(9~11歳)
●思春期の発達 自分とは何者かを知る時期
前期思春期(11~14歳)
中期思春期(15~17歳)
発達についてのまとめ
●小児の救急診療 ABCDEの活かし方 鉄原健一
まずは緊急度の評価
緊急度はぱっと見の第一印象と一次評価(ABCDE)で診る
一次評価(ABCDE)の診かた
一次評価(ABCDE)への介入
二次評価:ABCDEの原因を検索する
小児救急の心構え:家族が緊急と思ったら緊急
●小児の感染症診療 小児には感染症診療の原則が使いにくい 伊藤健太
小児感染症診療はなぜ原則通りに行われない?
小児感染症診療の原則
感染症診療における情報収集
Treat or not treat
●小児のオンライン医療相談 手のひらに、小児科医 橋本直也
妊娠、出産、子育ての安心を誰にでも、どこに住んでいても
オンラインのコツは対面にも活かせます
オンライン医療相談のコツ7選(全相談方法共通)
オンライン医療相談のコツ(チャット編)
オンライン医療相談のコツ(メール編)
オンライン医療相談のコツ(音声通話編)
オンライン医療相談のコツ(ビデオ通話編)
オンライン医療相談に寄せられる相談
相談例と解答例のご紹介
Ⅱ 小児科診療を始める前に知っておきたいこと
診察を始める前の「準備」
診察の流れ:「問診」→「身体診察」→「説明」
診察を始める前の「準備」
●問診(コミュニケーション)
問診を通して信頼関係を構築する
問診の型
●身体診察①:視診・聴診
何より「視診」
いよいよ診察のために子どもに近づく
まずは聴診
●身体診察②:部位別診察方法(胸部)
視診は大事
触診+聴診:初見を立体的に捉える
打診:いつも同じように叩くことが大事
●身体診察③:部位別診察方法(腹部)
まずは声掛け
視診:平坦か膨隆か、発疹がないか
聴診:何カ所に分けてある程度時間をかけて
打診:臓器の位置関係や大きさ、腸管の分布をイメージ
触診:痛いところは最後に
●身体診察④:部位別診察方法(鼠径・陰部・背部)
「鼠径」は皮膚の膨隆や色を確認
「陰部」も皮膚の色や左右差を確認
「背部」は皮膚の色や脊椎や肩甲骨の位置関係などを視診と触診で確認
●身体診察⑤:部位別診察方法(四肢、神経)
まず、何と言っても「視診」
●身体診察⑥:部位別診察方法(頭頸部)
●カルテ記載とプレゼンテーション
プレゼンテーションの目的
よいプレゼンテーションとは?
プレゼンテーションのコツ
Ⅲ 小児科診療でよく出会う症候top7
●発熱 小川優一
発熱とはどういうものか
発熱の鑑別疾患
SIQORAAAによる問診
検査が必要なとき
治療が必要なとき
●腹痛
腹痛の鑑別疾患
SIQORAAAによる問診
診察のポイント
検査のポイント
●嘔吐 中村俊貴
嘔吐の鑑別疾患
SIQORAAAによる問診
診察のポイント
検査のポイント
治療のポイント
●皮疹 小川優一
皮膚診察のポイント
SIQORAAAによる問診・診察と鑑別疾患
検査のポイント
治療のポイント
●咳嗽 諸岡雄也
咳嗽の鑑別診断
SIQORAAAによる問診
診察のポイント
検査のポイント
治療のポイント
●咽頭痛 中村俊貴
咽頭痛の鑑別診断
SIQORAAAによる問診・診察
検査のポイント
治療のポイント
●けいれん・意識障害 諸岡雄也
けいれん・意識障害の鑑別疾患
熱性けいれん:圧倒的高頻度の原因疾患
有熱性けいれんの鑑別疾患
無熱性けいれんの鑑別疾患
SIQORAAAによる問診
診察のポイント
検査のポイント
治療のポイント