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わかりやすい透析工学
血液浄化療法の科学的基礎
筆頭著者 酒井 清孝 (編)
早稲田大学教授
その他の著者等 峰島三千男
南江堂
電子版ISBN 978-4-524-28607-2
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 238
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-524-26958-7
印刷版発行年月 2012年5月
書籍・雑誌概要
透析療法の一角を担う工学・技術の基礎知識を網羅的に解説.臨床的知識や技術に比して難解で敬遠されがちな透析工学.豊富な図とこの分野をリードしてきた著者らの解説により,透析工学の基礎概念を易しくわかりやすくまとめた.臨床工学技士養成校の教科書・参考書として,透析現場で働くスタッフに向けた解説書として,手元に置いておきたい一冊.
目次
【内容目次】
I 透析工学とは
A 理工学と医学
B 人工臓器と化学工学
C 透析工学の発展
II 透析の原理
A 血液浄化と透析
B 生体腎と血液透析
C 血液透析の原理
D ダイアライザにおける分離と物質交換
E 吸着
III 透析膜
(1)膜分離の基礎
A 透析治療における物質除去メカニズム
B 拡散(透析)とは
C 濾過とは
D 吸着とは
(2)透析膜の種類と特徴
A RC(regenerated cellulose)膜,modified RC膜
B CTA(cellulose triacetate)膜
C EVAL(ethylene vinyl alcohol co-polymer)膜
D PMMA(polymethylmethacrylate)膜
E PS(polysulfone)膜
F PES(polyetersulfone)膜
G PEPA(polyester-polymer alloy)膜
H PAN(polyacrylonitrile)膜
(3)透析膜の表面特性
A 透析膜の親水性
B 透析膜内表面の分析法
C 透析膜表面のPVPに関する研究
IV ダイアライザ
A ダイアライザの工学
B 性能評価
V 透析装置工学
A 透析装置の基礎と将来
B 水質管理の基礎
VI 各種治療モードとその特徴
A 治療モード
B 各種治療モードの溶質除去特性
C 慢性腎不全患者に対する血液透析(濾過)治療と救急領域で用いられる持続的血液透析(濾過)治療
VII キネティックモデリング
(1)キネティクスの基礎
A キネティクス
B 質量保存の法則
C 物質移動速度
D 生体内のキネティクス
E コンパートメントモデル
F 数理モデルの適用
(2)各種治療指標の意義
A 治療指標の捉え方
B 種々の治療指標
C 臨床における治療指標
VIII これから期待される関連技術
(1)ラジカルセンサ
A 生体内でのラジカル分子の作用
B 透析におけるNO,活性酸素種の役割
C NOセンサ
D 活性酸素種(スーパーオキシド)センサ
(2)血糖値監視用グルコースセンサ
A 糖尿病とグルコースセンサ
B グルコースセンサの測定原理
C グルコースセンサによる血糖値連続測定
D その他のアプローチ
E 今後の展望
(3)エンドトキシンモニタリング
A 透析療法とエンドトキシン
B 一般的なエンドトキシンの計測法
C 初代エンドトキシンセンサ
D 第二世代エンドトキシンモニタリングシステム
E 第三世代エンドトキシンモニタリングシステム
F エンドトキシンモニタリングの将来
(4)機能性高分子材料
A 分離用の機能性材料の設計指針
B 放射線を利用するグラフト重合法
C サイズ排除吸着多孔性膜の開発
D 放射線グラフト重合法と透析工学
(5)自励振動ゲル
A 自励振動ゲルとは
B 自励振動ゲルのメカニズム
C 機能性材料としての応用
D 今後の展望
(6)環境応答ゲル
A 環境変化に応答するシステム
B 環境応答ゲルの分類
C 温度応答性ゲル
D pH応答性ゲル
E 形状記憶ゲル
F 環境応答ゲルの未来
(7)蛋白質の分子構造評価
A 分子構造評価法の概要
B X線構造解析
C 核磁気共鳴分光法(NMR)
D 分光法
E 質量分析法
F 飛行時間型二次イオン質量分析法
IX 臨床医に必要な透析工学
A 透析工学を学ぼうとする臨床医へ
B 血液浄化の原理について
C 血液浄化器について
D 血流量について
E 透析液流量について
F 内部濾過について
X データ処理法とやさしい統計学
A データの解析法
B 各種統計パラメータ
C 正規分布と中心極限定理
D 有意差検定
E 回帰分析
F 理工系の実験と臨床医学の違い
索引