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変貌する心不全診療

変貌する心不全診療
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筆頭著者 伊藤 浩 (編)

岡山大学教授

その他の著者等 佐藤直樹/坂田泰史/中村一文

南江堂

電子版ISBN 978-4-524-28475-7

電子版発売日 2016年6月6日

ページ数 310

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-524-26842-9

印刷版発行年月 2013年3月

DOI https://doi.org/10.15106/9784524268429

書籍・雑誌概要

大きく変貌している“心不全診療のいま”を読み解く一冊.激増する拡張不全・バイオマーカーによる病態の評価・薬物治療の進歩・非薬物治療の適応の拡がりなど,最新の内容と現時点のスタンダードに加え,実地臨床でのフィロソフィを気鋭の執筆陣が詳細に解説した,メッセージ性の高い出版.循環器医はもちろん,心不全診療に携わる内科系関連医も一読の価値あり.

目次

【内容目次】
I. 大きく変貌する心不全の概念
 1. 収縮不全と拡張不全
 2. 心不全の裏にある本質
 3. 心不全の早期診断と早期治療介入
 4. 大きく変貌した急性心不全の治療戦略
 5. 心不全に対する非薬物療法
II. 心不全の疫学-激増する心不全
 1. 21世紀循環器医療の課題としての心不全
 2. 欧米で示された心不全患者の増加傾向
 3. わが国における心不全患者の動向
 4. 欧米における疾病管理とその成果:最近の話題
III. 変貌する心不全の原因
 1. どのような心筋梗塞に心不全が多い?
 2. 激増する拡張不全─加齢,高血圧,メタボリックシンドロームの影響
 3. 不滅の心臓弁膜症─僧帽弁閉鎖不全症,大動脈弁狭窄症,三尖弁逆流症
 4. 対策を急がれる成人先天性心疾患
 5. 忘れてはならない肺高血圧症
 6. 解明されてきた遺伝性心疾患
 7. 不整脈でも心不全
 8. 見逃してはならない慢性心筋炎
 9. 薬剤により引き起こされる心筋障害とは?
IV. ここまで解明された心不全の機序
 1. 不全心筋と心筋細胞死
 2. 心筋細胞の機能不全(収縮・弛緩障害)
 3. 酸化ストレスとβ遮断薬
V. 心不全の病態評価-バイオマーカーで評価し,予後を予測する
 1. カテコラミン,レニン,アルドステロン
 2. ナトリウム利尿ペプチド
 3. バソプレッシン
 4. サイトカイン,hsCRP
 5. 心筋トロポニン
●ワンポイントメモ 尿酸値は心不全のバイオマーカーになりうるか?
VI. 心不全の原因・病態に迫る検査
 1. 心エコー─ガイドラインにおける役割
 2. SPECTはどのような症例に行うべきか?
 3. MRIはどのような症例に行うべきか?
 4. PETはどのような症例に行うべきか?
 5. 運動負荷試験をどう活用するか?
 6. 右心カテーテル検査の適応と解釈
 7. 心筋生検はどのような症例に行うべきか?
 8. 遺伝子診断はどのような症例に行うべきか?
VII. 合併症と心不全への影響
 1. 機能性僧帽弁逆流,虚血性僧帽弁逆流
 2. 貧血
 3. 腎障害(AKI,CKD)
 4. 右心不全
 5. 糖尿病,インスリン抵抗性
 6. 睡眠呼吸障害
 7. 甲状腺機能障害
 8. 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
●ワンポイントメモ うつ気質にはどう対応するか?
VIII. 変貌する急性心不全治療
 1. 病態生理解明の足跡
 2. 病態把握の変遷
 3. 病態把握をシンプルに捉え治療方針を決定する
 4. 心不全治療薬の歴史を知る
 5. 薬剤特性を活かし病態に応じた薬剤選択をする
 6. 慢性期への橋渡し
●ワンポイントメモ 急性心不全時に無尿になる理由は?
IX. 変貌する慢性心不全治療:薬物療法
 1. β遮断薬─正義の味方の力を最大限に引き出すには?
 2. レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系阻害薬─正義の味方でも渋い役回り
 3. 利尿薬─悪役だが,なくてはならない?
 4. 経口強心薬─悪役界の大ヒーロー
●ワンポイントメモ フロセミドで腎機能が悪くなる理由は?
X. 変貌する慢性心不全治療:非薬物療法
 1. どのような症例に血行再建術を行うのか?
 2. ICD/CRT─変貌する適応
 3. CPAP,ASV─陽圧呼吸療法
 4. 和温療法─心不全に対する全人的治療
 5. Structural Heart Diseaseに対するカテーテル治療
 6. 変貌する僧帽弁形成術
 7. 左室形成手術はどのような症例に行うべきか?
 8. 新しい適応基準となった心臓移植の今
XI. 心臓リハビリテーションを慢性心不全治療に活かす
 1. 慢性心不全治療戦略のパラダイムシフト─QOL改善と疾病管理
 2. 慢性心不全の病態についての考え方─運動耐容能低下の機序
 3. 慢性心不全に対する運動療法の有効性のエビデンス
 4. 慢性心不全に対する運動療法の実際
 5. 慢性心不全の疾病管理プログラムとしての心臓リハビリテーション
 6. わが国における現状と今後の課題
XII. 新しい心不全治療
 1. 心不全発症前に診断する─遠隔モニターの試み
 2. 心筋再生療法
 3. 新しい心不全治療薬剤
 4. 非薬物治療としての心不全に対する自律神経アプローチ
   (腎動脈周囲交感神経アブレーション,頸動脈洞刺激,脊髄刺激)
 5. Destination治療
索引