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磯村心臓血管外科手術書[Web動画付]
手術を決めるこの1針
筆頭著者 磯村 正 (著)
南江堂
電子版ISBN 978-4-524-22624-5
電子版発売日 2019年9月30日
ページ数 294
判型 A4
印刷版ISBN 978-4-524-26169-7
印刷版発行年月 2015年2月
書籍・雑誌概要
心臓血管外科手術の名医として名高い著者の30年以上の手術経験から生まれた、安全で確実かつスピーディな手術手技のノウハウを余すところなく伝える。術式別の解説とし、再現性のある術式、手術を確実に行うコツ、Tips &Pitfallsも盛り込んだ。医師が描いた美しい手術シェーマとともに、著者の手術手技をビジュアルに解説。手術手技を解説した動画付き。
目次
【内容目次】
第I章 体外循環接続
1.皮膚切開から開胸操作
1 皮膚切開
2 胸骨正中切開
3 開胸
4 心膜の吊り上げ
5 カニュレーションスティッチ
a.上行大動脈
b.上大静脈
c.下大静脈
d.上行大動脈の順行性心筋保護兼大動脈脱気(ベント)
e.左房ベント
f.逆行性心筋保護
6 カニュレーション
a.上行大動脈送血
b.上大静脈脱血
c.下大静脈脱血
d.逆行性心筋保護
e.大動脈基部心筋保護兼ベントの挿入
f.左房ベント
2.心筋保護
3.体外循環離脱
1 各カニューラの抜去時期
2 ドレーンの挿入
3 胸骨閉鎖
第II章 虚血性心疾患の手術
1.冠状動脈バイパス術(CABG)
1 体外循環使用,心停止下(conventional,on pump arrest)
2 グラフトの選択
a.グラフトの種類
b.グラフトの到達
3 グラフトの採取法
a.大伏在静脈の採取
b.左内胸動脈の採取
1)左内胸動脈分枝の処理
2)skeletonized左内胸動脈
c.胃大網動脈の採取
d.橈骨動脈の採取
4 冠状動脈の同定
a.左前下行枝
1)埋没した左前下行枝
2)回旋枝
b.右冠状動脈
5 冠状動脈およびグラフトの前処理
a.冠状動脈の切開
b.グラフト断端の切開
1)in-situの左内胸動脈(in-situの胃大網動脈)
2)大伏在静脈(橈骨動脈,遊離右内胸動脈)
6 各グラフトの吻合法
a.左内胸動脈-左前下行枝吻合
b.大伏在静脈の吻合(橈骨動脈,遊離右内胸動脈)
c.sequential grafting
1)左前下行枝-第一対角枝
2)鈍縁枝-鈍縁枝-対角枝
3)後下行枝-房室枝
4)後下行枝or房室枝-右冠状動脈
7 中枢吻合
8 オンポンプbeating
9 オフポンプCABG(OPCAB)
a.麻酔科医との連携
b.グラフトデザイン,心臓の位置決め
1)オフポンプCABGでのグラフトデザイン
2)心臓の位置決め
3)心臓の位置決めと血圧変動
2.心筋梗塞合併症
1 心室瘤(dyskinesis),虚血性心筋症(ICM)=無収縮(akinesis)
a.心室内膜側パッチ形成術(EVCPP,Dor手術)
b.前壁中隔形成術(SAVE手術)
c.後壁形成術(PRP手術)
2 虚血性僧帽弁閉鎖不全症
a.急性僧帽弁逆流,乳頭筋断裂
b.機能性僧帽弁逆流
1)弁形成術
2)両側乳頭筋間縫縮術
3)二次腱索離断,基部腱索離断
3 心室中隔穿孔
a.前壁中隔梗塞:左前下行枝梗塞
b.後壁梗塞:右冠状動脈,回旋枝梗塞
4 左室破裂
a.blow out type
b.oozing type
第III章 弁膜症の手術
1.僧帽弁
1 僧帽弁形成術(MVP)
2 変性性僧帽弁逆流に対する僧帽弁形成術
a.後尖病変
1)三角切除
2)四角切除
3)スライディング法
4)砂時計状切除縫合
b.前尖病変
c.交連部病変
d.前尖および後尖の両尖病変
3 僧帽弁置換術(MVR)
a.アプローチ
b.僧帽弁の展開
c.後尖弁下部温存
d.人工弁への糸掛け
e.糸の結紮
4 前-後尖温存僧帽弁置換術
5 前-後尖切除後,後尖人工腱索移植
6 僧帽弁輪石灰化症例の僧帽弁置換術
a.後尖僧帽弁輪石灰化の除去
b.僧帽弁輪石灰化空置僧帽弁置換術
7 僧帽弁置換術後の左室破裂
2.三尖弁
1 三尖弁形成術
2 三尖弁置換術
3.大動脈弁
1 大動脈弁形成術(AVP)
a.大動脈弁逆流に対する大動脈弁形成術
1)弁葉の変化(逸脱,交連部)に対する形成術
2)弁葉縫縮術(三角切除)
3)交連下弁輪縫縮術
b.弁輪から上行大動脈拡大による大動脈弁逆流に対する弁形成術:reimplantation法(David手術)
2 大動脈弁置換術(AVR)
a.体外循環
b.大動脈遮断と大動脈切開
c.大動脈弁切除
d.石灰化弁の摘出
e.弁輪への糸掛け
f.人工弁輪への糸掛け
g.人工弁の装着,結紮
h.大動脈壁の閉鎖
3 狭小弁輪に対する大動脈弁置換術
a.大動脈弁輪切開
b.大動脈弁輪から左房上縁,僧帽弁前尖切開
4.複合弁手術
1 2弁あるいは多弁疾患の場合
a.大動脈弁疾患と僧帽弁疾患の合併
b.大動脈弁疾患と三尖弁疾患の合併
c.僧帽弁疾患と三尖弁疾患の合併
d.大動脈弁疾患と僧帽弁疾患,三尖弁疾患の合併
e.弁疾患と冠状動脈狭窄病変の合併
f.弁疾患と胸部大動脈瘤の合併
2 手術手順
5.大動脈基部置換術(弁輪拡大による大動脈弁逆流に対する手術)
第IV章 その他の心疾患手術
1.メイズ手術
1 左房メイズ
2 左房内のアブレーション
a.僧帽弁輪後尖中央にかけてのアブレーション
b.左房内の冷凍凝固
1)僧帽弁後尖中央
2)左心耳
3)左上肺静脈と左房上縁間
c.AtriCureペン型デバイスを用いてのアブレーション
3 右房メイズ
4 神経節叢アブレーション
2.心臓腫瘍摘出術
1 粘液腫(myxoma)
2 悪性腫瘍
3.収縮性心外膜炎に対する手術
4.肺動脈血栓除去術
5.拡張型心筋症(DCM)に対する自己心温存手術
1 機能性僧帽弁逆流
a.リングの選択
b.弁下部に対する術式
2 左室形成術
3 左室補助装置(LVAD)装着術
4 心室頻拍
6.肥大型心筋症(HCM)に対する手術
第V章 大血管の手術
1.真性瘤
1 上行大動脈置換術
a.大動脈基部が拡大した場合
b.Valsalva洞より遠位側の瘤形成の場合
1)末梢側の吻合
2)中枢側の吻合
c.上行大動脈瘤が遠位側で無名動脈下の遮断が困難な場合
2 弓部大動脈置換術
3 下行大動脈置換術
4 胸腹部大動脈置換術
a.胸腹部大動脈置換術,下行大動脈置換術における部分体外循環
1)人工心肺回路:閉鎖式体外循環回路
2)カニューラ
3)体外循環の指標
4)部分体外循環と注意事項
b.手術
2.解離性大動脈瘤
1 Stanford type A(A型解離)
2 Stanford type B(B型解離)
3.腹部大動脈瘤
1 腎動脈直上遮断の場合
2 腎動脈下遮断の場合
3 後腹膜アプローチ
4.破裂性大動脈瘤
1 胸部大動脈瘤
a.食道穿破
b.胸腔内破裂
2 腹部大動脈瘤
第VI章 成人の先天性および類似疾患の手術
1.心房中隔欠損症(ASD)
2.心室中隔欠損症(VSD)
3.Valsalva洞動脈瘤
4.Ebstein奇形
5.肺静脈狭窄
第VII章 再手術術式
1.術前検査,到達法
2.疾患別の再手術術式
1 虚血性心疾患
2 弁膜症
a.胸骨リエントリー,癒着剥離
b.大動脈弁
c.僧帽弁
d.三尖弁
3 大動脈疾患
第VIII章 周術期の薬物療法
1 抗凝固薬
2 利尿薬
a.ループ利尿薬
b.K保持性利尿薬
c.バソプレシン拮抗薬
3 β遮断薬
4 抗不整脈薬
5 術中,ICU管理の点滴薬剤
a.利尿薬
b.昇圧薬
c.血管拡張薬
d.抗不整脈薬
e.鎮静薬
f.輸液管理
g.抗凝固療法
h.ヒトインスリン
おわりに~メッセージ
付録
索引