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硬膜外無痛分娩 第4版
安全に行うために
筆頭著者 照井 克生・野口 翔平 (著)
南山堂
電子版ISBN 978-4-525-98451-9
電子版発売日 2022年8月22日
ページ数 171
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-525-30864-3
印刷版発行年月 2022年7月
書籍・雑誌概要
お産の痛みを和らげてほしいという女性の欲求に応えたい,満足なお産を安全に実現させたいと願う麻酔科医と産科医とでまとめた「硬膜外無痛分娩」の実践書です.より効果的で安全なお産を行うために必要な無痛分娩の流れとそのポイント,トラブルが起きた際の対処法などを多くの写真や図を使い,目の前で実践しているかのように学べる1冊となっています.麻酔の母乳への影響や助産師が分娩介助を行う際の関わり方についても,さらにくわしく解説しています.
目次
Ⅰ 硬膜外無痛分娩とは何か
1. 無痛分娩の歴史
2. 安全な無痛分娩のための前提
a.母体安全への提言 2016 から JALA 発足まで
b. NRFitR 導入について
c. 現場で安全に行うために
Ⅱ 硬膜外無痛分娩の実践
1. 適切な産婦選択
a.適している産婦
b.適していない産婦
2. 無痛分娩前の診察と検査
a.産科的問題点を把握する
b. 麻酔科的問題点がないか評価する
c.気道を中心に診察する
d.必要な検査
3. インフォームドコンセント
4. 準備するもの
a.部屋の環境と設備
b.輸 液
c.薬 物
d.その他準備するもの
5. 経口摂取制限
6. 無痛分娩を開始する時期
a.どの時点で開始するか
b.麻酔開始を遅らせない
7. 硬膜外麻酔セット
8. 手 技 37
a.輸液と開始前確認事項
b.体 位
c.消 毒
d.硬膜外麻酔セットの準備
e.穿 刺
f.カテーテル挿入
9. 開始直後の観察
a.血圧測定間隔
b.低血圧の対処
c.胎児心拍数と子宮収縮の変化
d.麻酔範囲の評価
10. 持続硬膜外注入開始
a.持続注入の内容
b.持続注入速度の決め方
c.持続注入中の体位
d.血圧測定間隔
e.導 尿
f.持続注入中の観察事項
g.持続注入中の血管内誤注入
h.持続注入中のくも膜下誤注入
11. 分娩第 2 期
a.痛みの特徴
b.無感覚のために努責できない場合
12. 娩出時の対応
13. 分娩後の処置
a.カテーテル抜去のタイミング
b.無痛分娩後の授乳
c.麻酔後訪問
14. トラブルシューティング
a.痛 み
b.胎児心拍数異常
c.くも膜下誤注入
d.血管内誤注入と局所麻酔薬中毒
e.硬膜穿破の対処と硬膜穿刺後頭痛の治療
f.お腹の張りがわからない
g.努責したい感じがない
h.下肢が動かない
i.下肢がしびれる
j.重度裂傷と産後過多出血
k.分娩中の母体急変と心肺蘇生
l.分娩後の神経障害
m.腰痛・背部痛
Ⅲ 硬膜外無痛分娩から帝王切開術への切り替え
1. 帝王切開術への切り替えの必要事項
2. 分娩停止の場合
3. 胎児機能不全の場合
4. その他の適応
Ⅳ 硬膜外無痛分娩が分娩経過に与える影響
1. 帝王切開率
2. 鉗子分娩率
Ⅴ 硬膜外無痛分娩が児に及ぼす影響
1. 直接的影響
2. 間接的影響
3. 長期的影響
Ⅵ 硬膜外無痛分娩での産科管理,助産ケア
1. 麻酔科医と産科医の連携
2. 麻酔科医と助産師の連携
3. 硬膜外無痛分娩と産後うつ
4. 経腟分娩後の疼痛管理
a.創部痛
b.後陣痛
c.頭痛
d.骨盤痛
e.痔核痛
f.慢性疼痛
Ⅶ 基 礎 編
1. 分娩出産の痛みと伝達経路
2. 硬膜外腔の解剖
3. 局所麻酔薬の特徴と使用量
a.物理化学的性質と臨床的特徴
b.無痛分娩に適した局所麻酔薬
4. 他の鎮痛方法との比較
5. 昇圧薬と子宮胎盤血流
Ⅷ 応 用 編
1. 鎮痛導入方法の選択
a.CSEA の利点
b.CSEA の欠点
c.CSEA の方法
d.CSEA と胎児徐脈
e.CSEA と帝王切開率
f.CSEA と麻酔合併症
g.CSEA と硬膜外無痛分娩の使いわけ
h.CSEA の派生麻酔法,DPE とは?
2. 鎮痛維持方法の選択
A. PCEA と CEI
a.自己管理による鎮痛法
b.PCEA の設定
c.PCEA の利点
d.PCEA の問題点
B. PIEB と PCEA
a.PIEB とは
b.PIEB の設定
c.PIEB の利点
d.PIEB の問題点
3. 特殊な状況での硬膜外無痛分娩
a.妊娠高血圧症候群
b.双 胎
c.心疾患
d.高度肥満
e.腰椎椎間板ヘルニア・側弯症
f.子宮内感染(絨毛膜羊膜炎)
g.抗リン脂質抗体症候群
h.帝王切開術後の経腟分娩
i.多発性硬化症などの神経疾患
j.局所麻酔薬アレルギー疑いへの対応とアナフィラキシーの治療
k.骨盤位
付 録
索 引