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硬膜外無痛分娩 第3版
安全に行うために
筆頭著者 川添 太郎 (監修)
埼玉医科大学総合医療センター麻酔科名誉教授 埼玉医科大学かわごえクリニック名誉院長
その他の著者等 木下勝之 監修
照井克生 著
南山堂
電子版ISBN 978-4-525-98177-8
電子版発売日 2016年6月6日
ページ数 123
判型 B5
印刷版ISBN 978-4-525-30863-6
印刷版発行年月 2015年12月
書籍・雑誌概要
分娩に伴う疼痛をコントロールし,痛みだけを取り除き,正常の経腟分娩と変わらない安全なお産へと導く.そのために必要な妊婦へのインフォームドコンセント,無痛分娩の流れとそのポイント,トラブルの際の対処法などを麻酔科医と産科医とでまとめた日本初の「硬膜外無痛分娩」の実践書が,よりくわしく新しい知見を盛り込んで改訂!
目次
Ⅰ 硬膜外無痛分娩とは何か
無痛分娩の歴史
Ⅱ 硬膜外無痛分娩の実践
1.適切な産婦選択
a. 適している産婦
b. 適していない産婦
2.無痛分娩前の診察と検査
a. 産科的問題点を把握する
b. 麻酔科的問題点がないか評価する
c. 気道を中心に診察する
d. 必要な検査
3.インフォームドコンセント
4.準備するもの
a. 部屋の環境と設備
b. 輸 液
c. 薬 物
d. その他準備するもの
5.経口摂取制限
6.無痛分娩を開始する時期
a. どの時点で開始するか
b. 麻酔開始を遅らせない
7.硬膜外麻酔トレー
8.手 技
a. 輸液と開始前確認事項
b. 体 位
c. 消 毒
d. 硬膜外麻酔トレーの準備
e. 穿 刺
f. カテーテル挿入
9.開始直後の観察
a. 血圧測定間隔
b. 低血圧の対処
c. 胎児心拍数と子宮収縮の変化
d. 麻酔範囲の評価
10.持続硬膜外注入
a. 持続注入の内容
b. 持続注入速度の決め方
c. 持続注入中の体位
d. 血圧測定間隔
e. 導 尿
f. 持続注入中の観察事項
g. 持続注入中の血管内誤注入
h. 持続注入中のくも膜下誤注入
11.分娩第2期
a. 痛みの特徴
b. 無感覚のために努責できない場合
12.娩出時の対応
13.分娩後の処置
a. カテーテル抜去のタイミング
b. 麻酔後訪問
14.トラブルシューティング
a. 痛 み
b. 胎児心拍数異常
c. くも膜下誤注入
d. 血管内誤注入
e. 硬膜穿破の対処と硬膜穿刺後頭痛の治療
f. お腹の張りがわからない
g. 努責したい感じがない
h. 下肢が動かない
i. 分娩停止
j. 下肢がしびれる
k. 分娩後の神経障害
l. 腰痛・背部痛
Ⅲ 硬膜外無痛分娩が分娩経過に与える影響
1.帝王切開率
2.鉗子分娩率
Ⅳ 硬膜外無痛分娩が児に及ぼす影響
1.直接的影響
2.間接的影響
Ⅴ 硬膜外無痛分娩産婦での産科ケア,助産ケア
Ⅵ 基 礎 編
1.分娩出産の痛みと伝達経路
2.硬膜外腔の解剖
3.局所麻酔薬の特徴と使用量
a. 物理化学的性質と臨床的特徴
b. 無痛分娩に適した局所麻酔薬
4.他の鎮痛方法との比較
5.昇圧薬と子宮胎盤血流
Ⅶ 応 用 編
1.CSE
a. 利 点
b. 欠 点
c. 方 法
d. CSEと胎児徐脈
e. CSEと帝王切開率
f. CSEと麻酔合併症
g. CSEと硬膜外無痛分娩の使いわけ
2.PCAとPCEA
a. 患者管理による鎮痛法
b. PCEAの設定
c. PCEAの利点
d. PCEAの問題点
3.特殊な状況での硬膜外無痛分娩
a. 妊娠高血圧症候群
b. 双 胎
c. 子宮内感染(絨毛膜羊膜炎)
d. 骨盤位
e. 帝王切開術後の経腟分娩
f. 心疾患
g. 腰椎椎間板ヘルニア・側弯症
h. 病的肥満
付 録
参考文献
索 引
Column
1.アメリカの無痛分娩におけるインフォームドコンセントの実際
2.Mendelson症候群
3.分娩誘発での硬膜外無痛分娩の開始時期
4.Jacoby線かTuffier線か?
5.日本人妊婦における皮膚から硬膜外腔までの距離
6.どの手技がベストか?
7.局所麻酔薬中毒の実例
8.硬膜外無痛分娩が胎児心拍数に及ぼす影響
9.アナペイン?®かマーカイン?®か?
10.硬膜外腔に投与されたフェンタニル?®はどこに作用して鎮痛効果をもたらしているのか
11.持続硬膜外注入中の放散痛
12.当センターにおける硬膜外無痛分娩不成功例とその対処
13.硬膜外無痛分娩は産後神経障害を増やすか?
14.硬膜外血腫
15.硬膜外無痛分娩と母体の発熱
16.programmed intermittent epidural bolus(PIEB)への期待