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もっとよくなるはず!新生児蘇生 5つの提案

もっとよくなるはず!新生児蘇生 5つの提案
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筆頭著者 水本 洋 (著)

公益財団法人田附興風会医学研究所 北野病院小児科

南山堂

電子版ISBN 978-4-525-98398-7

電子版発売日 2021年7月26日

ページ数 83

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-525-23591-8

印刷版発行年月 2021年7月

DOI https://doi.org/10.15104/9784525235918

書籍・雑誌概要

もう一度,今の蘇生を見直してみませんか?具体的な10のシナリオから,出生直後の赤ちゃんに必要な処置がみえてきます.
「3つの神器(心電図,CO2センサー,ラリンゲアルマスク)」で私たちの新生児蘇生は,もっとよくなるはず!【解説動画付き】

目次

私たちの新生児蘇生はもっとよくなるはず 5つの提案
提案その1 出生直後だからこそ,“蘇生”と“支援”の2つの要素が重要です
・出生が特別なタイミングである理由
・人工呼吸を待ってはいけない理由
・出生直後だからこそ必要な“支援”
・“支援”の5つのレベル
・“支援”が不十分ならば,出生後に低酸素症が進行する
・“支援”と“蘇生”を同時に考えることで,必要な処置がみえてくる
 シナリオ1 緊急帝王切開で出生した正期産女児
 シナリオ2 緊急帝王切開で出生した正期産女児
 シナリオ3 早産時の出産立会いで気合い満点の研修医
 シナリオ4 何度も心音が低下し,羊水混濁を認め,吸引分娩で出生した正期産児
 シナリオ5 何度も心音が低下し,羊水混濁を認め,吸引分娩で出生した正期産児
 シナリオ6 すぐに元気に泣いたのに・・・
 シナリオ7 すぐに元気に泣いたのに・・・
 シナリオ8 万全の準備が必要な“特殊対応”
 シナリオ9 数年に1回遭遇するかもしれない“本当の”重症仮死
 シナリオ10 昨日産まれた赤ちゃんの急変対応
・蘇生担当者(チーム)はまず人工呼吸を早く成功させることだけを考える
・実際に人工呼吸だけでかなりの赤ちゃんが助けられている
・逆に人工呼吸が不十分ならば赤ちゃんの予後は悪くなる

提案その2 人形で成功しても,実際の赤ちゃんで成功しない理由を考えてみましょう
・気道確保が一番難しい
・吸引に時間をかけすぎないこと─少量の分泌物はバッグ・マスク換気を妨げない
・下顎挙上を意識する
・気道確保が非常に困難な赤ちゃんがいます
・肺水が吸収される過程には3つのステップがある
・出生直後の赤ちゃんに対してバッグ・マスク換気を行う際も3つのステップを意識する
・3つのステップによって最適な吸気圧・吸気時間が変化する
・蘇生人形を使用した実習と実際の人工呼吸の違いを知っておきましょう

提案その3 あなたの人工呼吸を成功に導く2人の名コーチは側にいますよ
★物語:ある満月の夜
・赤ちゃんが生まれる直前にまず確認すること
・初期処置はあくまでも本番(人工呼吸)に向けた準備体操!
★物語の続き:北野さんの妄想と覚悟の瞬間
・人工呼吸を速やかに開始したら,次はその成功を全力で確認する
★物語の続き:北野さんの妄想は続く.「側に2人がいてコーチしてくれたら・・・」
・人工呼吸開始後は心拍数の変化に注目!
・名コーチはあなたの側にいますよ!
・心電図は蘇生において最も重要な情報を正確に,迅速に,連続的に教えてくれる
・注意!心電図にも弱点がある
・CO2センサーは人工呼吸の成功を素早く示してくれる
・CO2センサーは人工呼吸が成功し続けていることを絶えず示してくれる
・注意!換気が成功していてもCO2センサーが反応しない場合がある
★物語の続き:妄想しながらもしっかり蘇生を行う実際の北野さん

提案その4 奥義秘伝「1,2,ラリマ」ラリンゲアルマスクをすべての施設に常備してほしい!
★物語:満月の夜再び
・胸骨圧迫に進む前に「必ず」確認しなきゃ!!
・人工呼吸が不成功の場合にチェックする3つのポイント
・1人でダメならば2人でやりましょう
・両手法はCPAPのレベルをアップさせる
・気管挿管は最も確実かつ最もリスクの高い手技?
・もう貴方の施設にラリンゲアルマスクはありますか?
・古典的なLМの基本構造と挿入時の様子
・LМの利点はめちゃくちゃ多い…もう常備しない理由が見当たらない!
・うまい話ばかりではない?LМの欠点も知っておきましょう
・LM使用における注意点とトラブルシューティング
★物語:満月の夜再びの続き(今度は妄想ではなく現実!)

提案その5 今日,蘇生してから帰らない?インストラクターがいなくても,シミュレーション実習はできるんです
★物語:ブルームーン
・胸骨圧迫に進む前にLМ使用を検討してください
・重症仮死のときこそ心電図が活躍しますが,PEAに注意
・重症仮死のときこそCO2センサーが活躍します
・重症新生児仮死の蘇生においてこそ,施設の実力が問われます
・シミュレーションのススメ まずは“台本通り”からはじめてみましょう
・「進行係」が加わるだけで高度なシミュレーション実習に
・チェックシート
・遠隔シナリオ演習と telemedicine(遠隔診療支援)


Column
・低酸素症と低酸素血症
・20週台の早産児でも挿管が必要ないことがある?
・羊水混濁がある場合の立会いは,“支援”も“蘇生”も必要になる確率が上がる
・CPAPから人工呼吸に進むタイミング
・羊水混濁がある場合の気管吸引
・Sustained Inflation
・人形の胸を上がりにくくしてみましょう
・濡れたリネン
・人工呼吸だけで回復する赤ちゃんは 15 秒で結果がわかる?
・心電図が赤ちゃんの予後を改善する?
・上級者のCO2センサーの使い方
・Sustained Inflation と胸骨圧迫の組み合わせ
・Primary airway としてのLМ使用
・簡単ですが緊張感を持って練習を!
・LMを介した気管内挿管
・LМの歴史:もはや導入することが当たり前の時代