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The 臨床推論 研修医よ,診断のプロをめざそう!
筆頭著者 大西 弘高 (編集)
東京大学医学教育国際協力研究センター講師
南山堂
電子版ISBN 978-4-525-98204-1
電子版発売日 2016年6月27日
ページ数 244
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-525-04021-5
印刷版発行年月 2012年8月
書籍・雑誌概要
“できる”医師になるためには臨床推論(鑑別診断,治療法の選択,予後予測)を的確かつ迅速に行うことが重要である.本書では,達人と呼ばれる指導医の臨床推論の事例を紹介しながら,専門領域による臨床推論の特徴にも触れ,効率的な臨床推論の進め方や学習方法を解説している.具体的な臨床推論のプロセスを学びたい医学生,研修医の必読書.
目次
第1章 臨床推論-学び方編
1. 臨床推論とは
用語や概念の整理
臨床推論の実例
臨床推論のプロセスと関連概念
2. 診断仮説から絞り込むための考え方
直感的診断
推論による診断(狭義の診断推論)
診断仮説から絞り込むための考え方,情報の集め方
ベテラン臨床医が実際に臨床現場でやっている診断推論
〜病歴と身体所見でどこまで絞れるか〜
3. 症例プレゼンテーションの新しい型
Diagnostic presentation
Time course illness script analysis
4. 外来での臨床推論の学び方
問題の所在
佐賀大学医学部の臨床実習前カリキュラムと臨床推論
佐賀大学医学部附属病院「総合診療部実習」
診療所,地域基幹病院での「地域医療実習」
5. 病棟での臨床推論の学び方
名古屋大学医学部附属病院総合診療科の病棟診療体制
総合プロブレム方式とは
それぞれの診療過程における研修医の学び
6. NEJMの教材を用いた臨床推論の勉強会
診断における客観主義
NEJMのClinical Problem-Solving (CPS)
NEJMのInteractive Medical Case (IMC)
7. PBLにおける臨床推論の学習
PBLの概要
PBL症例シナリオの提示方法
症例シナリオの一例
テューターの役割
8. TBLにおける臨床推論の学習
TBLはどういう学習法略か
PBLにおける推論の特徴
TBLにおける推論の訓練
第2章 臨床推論-診療現場編
1. 大病院総合外来:どう方向づけているか
2. 総合救急科:診断と治療の優先順位
3. 総合内科病棟:診断が難しい場合の対応
4. 一般診療所:common disease/common problemとそれ以外の対応
5. 小児科外来:子どもは小さな大人じゃない
6. 神経内科外来:病歴によるアタリのつけ方
7. 整形外科外来:よくある主訴への対応
8. 皮膚科外来:どこをポイントに病変を診るか
9. 精神科外来:マネジメントを見越した臨床推論
第3章 臨床推論-理論編
1. 臨床推論能力の理論基盤
臨床推論と短期記憶
臨床推論能力と領域特異性
臨床推論能力と長期記憶構造
問題の捉え方
臨床推論能力と情報収集プロセス
診断過誤と推論プロセスの再考
2. EBMと臨床推論の関係
仮説演繹法とは
仮説演繹法を数学的に考えると…
心理的近道(ヒューリスティックス)の利点と落とし穴
事前確率の無視,ないし軽視による誤り
事後確率は何%が必要か?
3. 臨床現場における臨床推論指導のポイント
教育回診・カンファレンスにおける症例プレゼンテーション
臨床推論とEBM
検査の適応
4. 偉大なる内科医の実践
臨床推論の能力獲得に必要な要素
臨床推論の基本
他者を尊重する
パール (clinical pearl) について
よくある質問
5. 臨床推論の教育
臨床推論のモデル
評価方法の歴史から学ぶ,臨床推論の学習
学習方法のあり方
6. 1分間指導法:5つのマイクロスキル
1分間指導法のねらいと臨床教育のシフトチェンジ
フィードバック実施の困難性とその対策
フィードバックの一般的原則
1分間指導法:5つのマイクロスキルの実際
7. 症例プレゼンテーションと臨床推論
プレゼンの目的
プレゼンの例
プレゼンを用いた指導におけるポイント
■ 索 引