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保健プログラムの企画・実装・評価

PRECEDE-PROCEEDモデルの進化と革新

保健プログラムの企画・実装・評価
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筆頭著者 神馬/征峰 (訳者)

原著者 ローレンス W/グリーン(編集)<&>アンドレア カールソン/ギーレン(編集)<&>ジュディス M/オットソン(編集)<&>ダーリーン V/ピーターソン(編集)<&>マーシャル W/クロイター

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-65355-8

電子版発売日 2025年11月3日

ページ数 304

判型 B5

印刷版ISBN 978-4-260-05355-6

印刷版発行年月 2025年10月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260653558

書籍・雑誌概要

幅広い健康問題に取り組むための保健プログラムの標準テキスト

40年以上、幅広い健康問題に取り組むために世界中で有効に適用されてきたPRECEDE-PROCEEDモデルの変化と、新たな適応についてを述べた原著の翻訳。複雑な公衆衛生の課題を解決するための保健プログラムの戦略を、計画・実装・評価の面から、体系的にまた具体的に明記している。ヘルスプロモーションにとどまらず、集団の健康課題の解決を実践する公衆衛生関係者とその領域にかかわる学生にとって必携の1冊。

目次

第I部 PRECEDE-PROCEED モデルの顕著な特徴(ホールマーク)
 第1章 ポピュレーションヘルスのための企画・実装・評価モデル
  1 PRECEDE-PROCEEDモデルにおいて鍵となるコンセプト
   ①プログラム企画における,「ポピュレーションヘルス」の視点
   ②プログラム企画における生態学的アプローチと教育的アプローチ
   ③エビデンスに基づく実践の適応における人々とそのコンテキストへの配慮
  2 PRECEDE-PROCEEDモデル
   ①ポピュレーションヘルスの企画におけるPRECEDE-PROCEEDモデルのアプローチの諸段階
   ②PRECEDE-PROCEEDモデルはどのように機能するのか?
    ・ 第1段階:社会的アセスメント
    ・ 第2段階:疫学的アセスメント
    ・ 第3段階:教育的・生態学的アセスメント
    ・ 第4段階:保健プログラムと政策開発(介入調整,運営・政策アセスメント,実装)
  3 顕著な特徴(ホールマーク)
   ①柔軟性
   ②エビデンスに基づいた過程と評価可能なフレームワーク
   ③参加
   ④エビデンスに基づく実践と実践に基づくエビデンス
  4 要約
  5 演習
 第2章 企画のための参加とコミュニティ・エンゲージメント(地域貢献)
  1 生態学的なコンテキストと諸課題:コミュニティの最初の関心事
  2 相互関係にある社会と健康
  3 究極の価値ではなく手段としての健康
  4 コミュニティの関心事を引きだすための主観的アセスメント
  5 生態学的アプローチと環境アプローチの重要性
  6 参加の原理とプロセス
  7 参加の形態
  8 優先度の設定と参加
  9 一般住民の認識と専門家による診断:共通の土俵
  10 実行能力の形成(capacity-building)と持続可能性:参加の事例
  11 アセスメントの諸段階の詳細
   ① 機能的な企画の段階
   ② 技術支援
   ③ PRECEDEの諸段階に共通なタスク
   ④ 公的機関レベルでの機能
   ⑤ 実装と評価
   ⑥ 実行能力の形成,自律(機能),持続可能性のサイクル
   ⑦ 評価,デモンストレーション,波及効果
  12 参加とパートナーシップについて銘記すべきこと
  13 要約:参加とコミュニティ・エンゲージメント
  14 演習

第II部 PRECEDE-PROCEEDモデルの諸段階:企画・実装・評価
 第3章 社会的アセスメント:生活の質(QOL)
  1 はじめに
  2 究極の価値の1つの表現としてのQOL
  3 個人レベルでのQOLの測定
  4 コミュニティや集団レベルでのQOLの測定
  5 QOLデータの限界
  6 社会的アセスメントのための方法と戦略
  7 データ入手後の次の作業
  8 諸段階の省略,結合,入念な調整
  9 要約
  10 演習
 第4章 疫学的アセスメントI:ポピュレーションヘルス
  1 はじめに
  2 途中から始めるために:実践家がかかえている現実
  3 企画者がモデルの全体像を知っておかなければならない3つの理由
  4 相互性,社会的決定要因,参加
  5 疫学
  6 健康問題の指標
  7 率
  8 特殊調整率
  9 罹患率と有病率
  10 理解を深めるための比較アプローチ
  11 保健プログラムの優先事項と目的の設定
  12 健康目的の明示
  13 演習
 第5章 疫学的アセスメントII:行動要因と環境要因
  1 はじめに
  2 行動の3つのレベルあるいはカテゴリー
  3 遺伝と行動との相互作用
  4 行動アセスメントにおける5つのステップ
   ①ステップ1:健康問題と関係があると思われる行動リスクのリストアップ
   ②ステップ2:重要性に応じた行動のランクづけ
   ③ステップ3:かわりやすさに応じた行動のランクづけ
   ④ステップ4:行動目的の選択
   ⑤ステップ5:行動目的の明示
  5 環境アセスメントにおける5つのステップ
   ①ステップ1:環境要因の特定
   ②ステップ2:重要性に応じた環境要因のランクづけ
   ③ステップ3:かわりやすさに応じた環境要因のランクづけ
   ④ステップ4:環境目的の選択
   ⑤ステップ5:環境目的の明示
  6 演習
 第6章 教育的・生態学的アセスメント:準備要因,実現要因,強化要因
  1 はじめに
  2 理論的基盤
  3 準備要因
   ①知識
   ②信念,価値観,態度
   ③行動意図,認知された規範,合理的行動理論
  4 実現要因
   ○スキル
  5 強化要因
  6 行動変容および環境変化の決定要因の選択
   ①ステップ1:各要因の特定と分類
   ②ステップ2:3つのカテゴリー間での優先順位の決定
   ③ステップ3:各カテゴリー内での優先順位の決定
  7 学習目的と資源獲得目的の記載
  8 要約
  9 演習
 第7章 保健プログラムと政策開発I:介入戦略
  1 はじめに
  2 包括的なプログラムの企画における介入戦略の調整,マッチング,パッチング,ブレンディング
   ①調整1:介入戦略と優先決定要因との関係:マッチングによる介入戦略と優先度の高い準備要因,強化要因,実現要因との調整
   ②調整2:組織やコミュニティがおかれたコンテキストに介入戦略を「適合(フィット)」させるための調整
   ③調整3:ギャップ解消のためのパッチング:介入戦略をつくりあげ,ベストプラクティス実践のための「ハウ・ツー」ステップを見いだす方法
   ④調整4:包括的なプログラムのために行う介入戦略のプーリングとブレンディング
  3 プログラム全体の最終調整:組織とコミュニティへの介入戦略・適合具合の確認
  4 要約
 第8章 保健プログラムと政策開発II:実装戦略
  1 はじめに
  2 実装
  3 実装の諸段階
    ・ 探索と採用
    ・ プログラムの導入
    ・ 初期実装
    ・ フル稼働
    ・ イノベーションまたは調整
    ・ 持続可能性
  4 運営アセスメント
   ①ステップ1:必要な資源は何か
    ・ 時間
    ・ 人的資源
    ・ 予算
   ②ステップ2:利用可能な資源のアセスメント
    ・ 人件費
    ・ 旅費
    ・ 器材費
    ・ その他の諸経費
    ・ 間接経費
    ・ 予算関連の説明あるいは正当化
   ③ステップ3:プログラムの実装に影響を及ぼす要因のアセスメント
    ・ 組織要因
    ・ プログラムの目標設定
    ・ 変化の程度
    ・ スペース
    ・ 人材確保
    ・ スタッフのコミットメントと態度
    ・ 手慣れた方法かどうか
    ・ 複雑性
    ・ 政治的要因
    ・ コミュニティ要因
  5 実装ツールの開発
    ・ ロジックモデル
    ・ 実装マニュアル
    ・ タイムライン
    ・ 作業計画書
  6 質の確保,トレーニング,監督指導
  7 プログラム・モニタリング
  8 実装アウトカム
  9 実装科学
  10 エビデンスに基づく実践から実践に基づくエビデンスへの「パイプライン」
  11 実装研究の利点
  12 実践に基づくエビデンス
  13 要約
  14 演習
 第9章 保健プログラムと政策開発III:評価戦略
  1 はじめに
  2 プログラム評価とは何か
  3 プログラム評価の基準
  4 プログラム評価をするのはなぜか
  5 PRECEDE-PROCEEDモデルとCDC評価フレームワークとの統合
  6 評価のステップ1:ステークホルダー・エンゲージメント
  7 評価のステップ2:プログラムの記述
  8 評価のステップ3:デザインへのフォーカス
   ①評価のための質問
   ②価値づけ:関心の対象と容認基準
   ③評価デザイン
   ④サンプリング
   ⑤複合研究法または混合研究法
  9 評価のステップ4:信用できるエビデンスの収集
  10 評価のステップ5:結論の正当化
   ①分析方法
   ②提言
  11 評価のステップ6:教訓の確実な利用と共有
  12 要約
  13 演習

第III部 PRECEDE-PROCEEDモデルの新領域での応用
 第10章 コミュニケーション技術への適用
  1 はじめに
  2 どのようなコンテキストのなかでPRECEDE-PROCEEDモデル適用のために技術を役だてられるか
  3 2つのケーススタディ:技術をもとにした(あるいは関連した)介入策の開発のためのPRECEDE-PROCEEDモデルの活用
  4 ケーススタディ:若者のメンタルヘルスのためのコミュニティ意識向上キャンペーン「COMPASS戦略」の開発と評価
  5 若年男性の健康的なライフスタイル向上プログラムの実現性についての調査
  6 2つのケーススタディ:mHealthのアプリの類型化のための分類方法構築におけるPRECEDE-PROCEEDモデルの活用
   ①そのためのアプリがここにある:有料の健康・フィットネスアプリの内容分析
   ②晩年における疾患予防と管理のためのモバイルアプリ分析のための分類スキーム
   ③COVID-19に対して用いられた技術についてのケーススタディ
  7 要約

付録 評価基準チェックリスト
PRECEDE-PROCEEDモデルについてのFAQ
索引