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援助者必携
はじめての精神科 第3版
筆頭著者 春日 武彦 (著)
医学書院
電子版ISBN 978-4-260-64235-4
電子版発売日 2020年5月4日
ページ数 336
判型 A5
印刷版ISBN 978-4-260-04235-2
印刷版発行年月 2020年3月
書籍・雑誌概要
きれいごと一切ナシ! 口は悪いが役に立つ! 同じ精神科の最前線で働く者だけが知る共感力を全開にした「超実践的アドバイス」集は、いよいよ第3版へ。クレーマー対策、援助者としてのアイデンティティの保ち方、当事者・家族に対峙する時のちょっとしたコツなど、「こんなこと、誰も教えてくれなかった」度はますますアップ! はじめて精神科に足を踏み入れたなら誰もが感じる「不安」が、優しく解きほぐされます。
目次
はじめに
I アプローチの基本――迷わないための考え方
1 援助者としての姿勢を自己点検する
2つの姿勢を使い分ける
たとえばクレーマーと向き合うとき
「経験」とはパターンを増やすこと
パターンとしての病名
「そうこなくっちゃ」というセリフのこと
2 人は素直に助けを求められない
困っているのは誰か
選択肢というキーワード
妄想という説明装置
人はつらさを何かに託す
もう一度、困っているのは誰か?
3 心の余裕がすべてに優る
陰性感情は伝わるか
「様子を見る」ために
「待つ」ために
人事を尽くして天命を待つ
4 「問題が解決する」とは?
解決より「落としどころ」
目標設定という落とし穴
働きかけが功を奏しない場合
共依存の人たち
共依存はなぜ安定しているか
共依存ケースにどう対応するか
当人が困っていなければそれでよいのか
いま一度、選択肢というキーワードについて
患者の本音はどこにある?
拒薬をどう考えるか
5 「精神に問題がある」とは?
優先順位の問題
孤独になれば誰でも狂う
精神的な視野狭窄
中途半端に耐えられない人たち
プライド、こだわり、被害者意識
アイデンティティという罠
6 安心感を処方する
便秘を望む老人
排尿誘導と安心感
マンネリと安心感
均一性と安心感
安心感を与えるいくつかの方法
II 疾患のイメージ――目の前の相手を理解する
1 高齢者の(突飛な)妄想
病気ではない?
高齢者は妄想と親和性が高い
アパート住まいの老女の話
なすべきことは何か
2 統合失調症
この病気は慢性疾患である
急性期――陽性症状の時期
慢性期――陰性症状の時期
誤診しやすいケース
統合失調症の原因と治療
デイケアはなぜ有効か
病識のこと
3 うつ状態
うつに関する問題点
従来型うつ病
高齢者のうつ病
新型うつ病とは何か
魔法の薬と救済
4 双極性障害
うつ病と躁うつ病
双極I型とII型
薬物療法の種類
m-ECTという方法
5 ストレス関連
神経症
PTSDのこと
さまざまなストレス
6 パーソナリティ障害
パーソナリティ障害とは
境界性パーソナリティ障害(BPD)
空虚感がもたらすもの
見捨てられ不安
相手を試す
他人を操作する
対応のツボ
職場でBPDに出会ったら
7 発達障害
発達障害とは何か
発達障害の治療と援助
8 依存症
「底つき体験」をめぐって
動機づけ面接法
用語に関する補遺
9 認知症
教科書的な知識
考え方の基本――3つの法則
嘘をついてはいけないか?
3つの思い出
ユマニチュードについて
III 処遇困難ケース――くじけそうなときの処方箋
1 家族へのアプローチ
落ち着きを取り戻していた高齢者
家族の精神的余裕の重要性
2 ひきこもり
ひきこもりの種類――似て非なる
ひきこもりはなぜ長引くのか
では、どう対応したらよいのだろう
いくつかの補足
3 セルフネグレクトとゴミ屋敷
人はときおり助けを求めないまま自己完結してしまう
セルフネグレクトとは何か
ゴミ屋敷のこと
どう対応したらよいか
4 自殺
自殺をめぐる諸相
自殺「された」側の思い
自殺念慮者へどう声を掛けたらよいか
5 クレーマー対策
クレーマーと呼ばれる人たち
感情レベルで寄り添う
プチ特別扱いという秘技
その他の工夫
IV 援助者の精神安定のために
1 何がわたしたちを苦しめるのだろう
苦悩の三大要素
わたしたちは無力ではない
立腹のてんまつ
2 カウンセリングはなぜ「効く」のか
言語化という魔法
他者という鏡
3 ささやかだけれど(たぶん)大切なこと
V 今さら聞きにくいQ&A
Q1 魔法の言葉
Q2 ワイルドカード
Q3 クレーマー事情
Q4 おせっかい
Q5 邪悪な親
Q6 しゃべってくれない
Q7 コントロール願望
Q8 共依存
Q9 愛着障害
Q10 ケース検討会
Q11 笑顔
索引
おわりに