書籍を検索します。雑誌文献を検索する際には「雑誌文献検索」を選択してください。

検索

カテゴリから選ぶ

てんかん学ハンドブック 第4版

てんかん学ハンドブック 第4版
本文を見る
  • 有料閲覧

筆頭著者 兼本 浩祐 (著)

医学書院

電子版ISBN 978-4-260-63648-3

電子版発売日 2018年11月5日

ページ数 446

判型 A5

印刷版ISBN 978-4-260-03648-1

印刷版発行年月 2018年10月

DOI https://doi.org/10.11477/9784260636483

書籍・雑誌概要

てんかんなら、『てんかん学ハンドブック』てんかん診療の第一人者による、その診療哲学と最新の情報をギュッと詰め込んだミニ百科全書、6年ぶり待望の改訂! 「てんかんは難しい」「どこから手をつけたらいいかわからない」と悩む若手医師、非専門医には最良な入門書として、経験豊かなてんかん専門医にも必ず気づきをもたらす奥深い1冊。「新規抗てんかん薬」はもちろんのこと、ILAEの「2017年分類」および『てんかん診療ガイドライン2018』にも言及。

目次

第1章 てんかん学の基礎
 A てんかん診療のフローチャート
 B てんかんの定義と非てんかん
 C てんかん4大類型の予後と治療
 D てんかん4大類型の診断の仕方

第2章 治療
 A てんかん類型の診断がつかない場合
 B 年齢非依存性焦点性てんかん
 C 特発性全般てんかん群
 D けいれん発作重積状態の初期治療
 E 迷走神経刺激療法
 F てんかんの外科手術
 G ケトン食

第3章 脳波
 A てんかんにおける脳波判読の原則
 B てんかんに特異的な脳波異常
 C てんかんに特異的な脳波異常と混同しやすい波形

第4章 鑑別診断
 A 発作性のけいれんとけいれん様症状
 B 転倒発作(大発作を除く)を主症状とする場合
 C 意識,記憶,反応性が繰り返し消失ないしは減損するのが主症状(転倒を伴わない)
 D 突然出現した錯乱状態
 E 発作性の主観的体験を主症状とする場合
 F 発作性の笑いを主訴とする場合

第5章 てんかん症候群とてんかん類似疾患
 本書でのてんかんとてんかん類似疾患の分類
 1 年齢依存性てんかん群
 2 特発性全般てんかん群
 3 全般・焦点混合てんかん群
 4 年齢非依存性焦点性てんかん群
 5 状況依存性機会性けいれん
 6 進行性ミオクローヌスてんかん
 7 反射てんかん
 8 発作重積状態
 9 てんかんと時に混同される可能性のある疾患

第6章 抗てんかん薬
 A 抗てんかん薬の簡易薬理学
 B レベチラセタム(LEV)
 C バルプロ酸(VPA)
 D カルバマゼピン(CBZ)
 E ラモトリギン(LTG)
 F ゾニサミド(ZNS)
 G トピラマート(TPM)
 H ラコサミド(LCM)
 I ペランパネル(PMP)
 J フェノバルビタール(PB)
 K プリミドン(PRM)
 L フェニトイン(PHT)
 M エトスクシミド(ESM)
 N ガバペンチン(GBP)
 O ベンゾジアゼピン
 P ビガバトリン(VGT)
 Q ルフィナミド(RFN)
 R ビタミンB6
 S スチリペントール
 T アセタゾラミド(AZA)
 U スルチアム
 V ピラセタム
 W 臭化ナトリウム

第7章 遺伝
 A 遺伝・遺伝子関係の用語解説
 B 遺伝性疾患の種類とてんかんを主症状とする症候群・疾患の対応関係
 C 遺伝要因が発病を規定していることが判明しているてんかん症候群・関連疾患
 D 多因子遺伝あるいはtrait markerが不明なその他のてんかん症候群

第8章 器質因
 A 急性症候性発作
 B-1 感染性脳炎
 B-2 免疫介在性脳炎・脳症
 C 頭部外傷
 D 脳血管障害
 E 内分泌・代謝・膠原病
 F 認知症
 G 薬物中毒

第9章 診療アラカルト
 A 初回発作の治療
 B 妊娠とてんかん
 C 海馬硬化を伴う側頭葉てんかんの外科手術
 D 自動車の運転
 E てんかんと熱性けいれんをもつ人への予防接種
 F 抗てんかん薬による薬疹
 G 自閉症
 H 公的支援
 I 多剤併用時の薬剤整理
 J 投薬の終了

索引

事例
 1 排尿後失神のため失職しそうになったお抱え運転手
 2 発作ではなく脳波を治療されて成績の下がった小学生
 3 朝上肢がピクつく高校生
 4 焦点性意識減損発作を欠神発作と誤診され失職した女性
 5 3回目の大発作でようやく薬の服用に納得したヤンキー高校生
 6 1日に何度も急に返事をしなくなるので無理やり妻に連れてこられた会社社長
 7 CBZをLEVに変更され1日中意識減損発作を群発した主婦
 8 統合失調症様の交代性精神病を呈した1例
 9 発作後に急性の躁状態となり精神科病院への入退院を繰り返す市会議員
 10 クロナゼパム投与が激しい行動化を招いた事例
 11 心因性発作重積状態を起こして挿管された若年女性
 12 出社前になると倒れてしばらく動けなくなる会社員
 13 新人を怒鳴り散らした1年後に目と上肢がブルブルッとする発作が群発した
     中華料理店店主
 14 姿勢発作を心因性発作と誤診され抗うつ薬と多量のベンゾジアゼピンを
     投与された1例
 15 採血や運動で左半身のけいれんが誘発された高齢の男性
 16 解離・転換性障害によるオピストトーヌスを疑われたNMDA受容体脳炎の
     ツアーコンダクター
 17 SPECTで側頭葉てんかんを疑われたピアニスト
 18 心因性非てんかん性発作に側頭葉てんかんが隠されていた1例
 19 時々ブツブツと独り言を言う介護福祉士
 20 小声でブツブツ囁くディスコの女王
 21 発作を反抗的な態度と誤解され,繰り返し体罰を受けていた青年
 22 数時間の耐えがたい「眠気」を主訴とする中年女性
 23 数時間の間,事務処理能力が低下する中間管理職の男性
 24 長年蟄居生活を送っていたヤンツ症候群の青年
 25 当初ヤンツ症候群に似た症状を呈した青年
 26 手術によって発作後精神病と新興宗教への信心が消失した側頭葉てんかん
 27 毎夜ベッドの上で飛び跳ねる青年実業家
 28 突発行動の目立つ辺縁系前頭葉てんかんの女性
 29 失語になってから頭部が右へ向く歯科衛生士
 30 7色の糸巻きが右視野にみえる高校生
 31 暴漢に襲われた後ジャクソン発作を起こした1例
 32 発作重積状態の診断で運ばれて来た洗濯工場で働く女性
 33 毎夜「夜の霊」に噛みつかれる主婦
 34 I型糖尿病がてんかんに続発したGAD抗体関連脳症の主婦

臨床メモ
 1 見落としやすい高齢発症てんかん
 2 なんでもレベチラは新規投薬例だけに!
 3 抗てんかん薬の精神症状とガイドライン
 4 脳波の周波数
 5 誤診されやすい発作――ミオクロニー発作とジャクソン発作
 6 誤診されやすい焦点性意識減損発作と欠神発作
 7 意識障害の精神病理学
 8 特発性全般てんかん各症候群での定型欠神発作の比較
 9 覚醒てんかんの性格
 10 代謝・病巣性ウェスト症候群と特発性ウェスト症候群
 11 ミオクロニー発作とてんかん性スパスムの相違
 12 レンノックス症候群の側頭部焦点
 13 過剰連結症候群
 14 てんかん外科を難しくするハブてんかん?
 15 閉眼と発作誘発
 16 前兆としての不安・恐怖と扁桃核
 17 血中アンモニア値

視点・論点
 1 てんかんの新たな定義(ILAE,2014年)
 2 “特発性”とは何か
 3 空欄“placeholder”としてのてんかん発作用語活用のすすめ
 4 精神運動発作,複雑部分発作,意識減損を伴う焦点性発作
 5 システムてんかん
 6 てんかんでみられる“うつ病”
 7 チャンネル病としてのてんかん