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助産雑誌 Vol.77 No.2
特集 チームで取り組む周産期メンタルへルス
医学書院
電子版ISSN 1882-1421
電子版発売日 2023年4月24日
ページ数 104
判型 B5
印刷版ISSN 1347-8168
印刷版発行年月 2023年4月
書籍・雑誌概要
特集 チームで取り組む周産期メンタルへルス 助産師は、妊産褥婦と児のケアはもちろんのこと、思春期や更年期の女性からも期待される、女性の一生に寄り添う職業です。加えて、医療技術が進歩した現代では、より高度で専門的な知識が求められています。『助産雑誌』では、そのような臨床現場で欠くことのできない最新の知識と情報を発信しています。助産学生から新人、ベテランまで、幅広い年代の助産師に向けた雑誌です。 (ISSN 1347-8168)
隔月刊(偶数月)、年6冊
目次
周産期のうつだけでなく,妊娠前から精神疾患や発達特性を持つ女性や家族も少なくありません。多くの施設で周産期メンタルヘルスへの対応が喫緊の課題となる中で,「正解が分からない」「精神科や地域との連携が難しい」「スタッフが疲弊している」という悩みも聞かれます。その解決策の1つは,「チームで取り組むこと」ではないでしょうか。
信州大学医学部附属病院では,産科・NICU・GCUの助産師・看護師と「周産期のこころの医学講座」の精神科医師,そして必要に応じて母子保健担当のソーシャルワーカーが同席し,毎週,メンタルヘルスのカンファレンスを実施しています。「何でも聞いていいよ」という思いを込めて通称「よろず相談」と呼ばれているこのカンファレンスによって,周産期のメンタルヘルスケアに欠かせない「連携」,そして「スタッフが認め合い,学び合う体制」が実現されています。さらに産後ケアを行う助産院など,地域にも連携と学びの輪が広がっています。
本特集では,関係者の皆さまの全面協力を得て,「よろず相談」の内容を誌上カンファレンス,そして産後ケアの誌上勉強会の形でご紹介します。参加者のやりとりを通して,周産期メンタルヘルスのポイントが見えてきました。
特集 チームで取り組む周産期メンタルへルス
■座談会
事例や気づきを共有・相談し,スタッフの学びとメンタルケアも──信州大学医学部附属病院 産科・NICU・GCU・精神科が毎週行う「よろず相談」とは!?
太田まさえ/牧田ゆかり/小堀福子/村上 寛
■誌上カンファレンス・Case1
出生前診断を他院で受け,強い不安を繰り返し訴える妊婦にどう対応する?
太田まさえ/牧田ゆかり/村上 寛
■誌上カンファレンス・Case2
経腟分娩中にパニックを起こし,緊急帝王切開となった褥婦について振り返る
太田まさえ/牧田ゆかり/小堀福子/村上 寛
■誌上勉強会
精神疾患の既往や発達特性のある女性の産後ケアと訪問看護のポイント
北澤倫子/木内勢津子/大久保早苗/村上 寛
■特別記事
子ども=古代人を仰ぎ見る──「えんえん」と医の淵源
津田篤太郎
■レポート
女性受刑者の社会復帰支援に向けた英国における取り組み──英国ブロンズフィールド女性刑務所およびイーストウッドパーク女性刑務所視察報告
鈴井江三子/泉 千晶/野口千里
腟鏡診と子宮頸がん検査のための助産師用研修プログラムの実際
大石時子/宮内彰人/山田 学/中根直子/馬目裕子/梶原祥子/ハンリー・シャロン/西岡笑子/三上由美子
●新連載 無痛分娩の超ソボクなギモンに産科麻酔科医が答える──教えて! ヒュウガ先生[1]
麻酔科医なら誰でも無痛分娩ができるの?
日向俊輔/田辺けい子
●うまれてくる風景[2]
繁延あづさ
●宝物,教えてください[76]
吉村正先生の文章に出会い,生と死の狭間で感謝する
朝比奈順子
●「根拠のあるケア」のための新しい考え方──母子相互影響看護論[2]
妊娠期の母子相互影響の概要と物質交換・妊娠継続力を整える看護
河野洋子
●短期連載 養子縁組に関わる助産ケア[2]
養子を迎えた養母の授乳支援:誘発授乳
白井千晶
●妊産婦を尊重したケアのための国際宣言「ホワイトリボン憲章」を手がかりに考える──人権のはなし[2]
「常識」でも「優しさ」でもない──「人権」って何!?
谷口真由美/福澤利江子
●未来の助産師を育てています わたしたちの教育現場[77]
四国大学 大学院看護学研究科助産学分野/看護学部看護学科助産師選択コース
●りれー随筆[451]
異国フランスで感じたこと
齋藤真也
●読者の声
周産期メンタルヘルスにタッチケアを
荒井英恵