糖尿病診療マスター 15巻4号 (2017年4月)

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POINT

・糖尿病診療は個々の療養姿勢に左右される.

・指導順も考慮して,個別の指導計画を作成する.

・指導計画は療養姿勢や社会的背景の変化で変更が可能.

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POINT

・患者が現在どういう思いをもっているかを聞き取る.

・すぐに結果を出そうと焦らない.

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POINT

・2型糖尿病患者は小さな失敗を繰り返し,治療継続に後ろ向きである.

・身体活動量増加へのモチベーションを上げ,継続させる.

・内在化を促し,患者自らが運動を行うようにする.

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POINT

・在宅医療患者の大部分は高齢者であり,糖尿病の血糖コントロール目標は認知機能,ADL,併存疾患や機能障害の状態などから個別に考える必要があります.

・血糖コントロール悪化の際には血糖値悪化の原因となる薬剤や疾患を検索し,食事・運動療法を見直します.

・DPP-4阻害薬に追加する血糖降下薬は症例の病態を考慮して選択します.薬剤選択に際しては介護負担が少なくなるような配慮も必要です.

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POINT

・高齢者で治療に非協力的になったと思う時が,認知機能低下に伴う自己管理能力や治療への関心・老いに対する考え,さらに介護状況の見直しをする好機である.

・地域包括ケアシステムが目指す社会は,「again in place」(地域で暮らし続けられる)1)

・地域の糖尿病患者および家族がよりよい生活を選びとれるよう,常に意思決定を支え,それに基づいた生活支援サービスを調整するための「わがまち独自」の医療・介護連携システムを創造する時がきている.

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POINT

・うまくいかない,手こずりのケースでどう対応するか,考えてみましょう.

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POINT

・慢性痛の治療は,まず丁寧に説明し不安を取り除く.

・神経障害性疼痛治療では抗うつ薬,向精神薬,抗不整脈薬が有効である.

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POINT

・肥満2型糖尿病患者における血糖管理および体重減量には,少量の持効型インスリンにSGLT2阻害薬の併用が有用と思われる.

・同様に,GLP-1受容体作動薬の長期使用は体重の減量に効果的であり,血糖管理にはSGLT2阻害薬の併用が有用であることが示唆される.

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POINT

・治療により過体重をきたした場合は,その原因を考える.食事療法の見直しが必要な場合が多い.

・高血糖是正のためにインスリンを増量・追加する場合は,体重増加に注意する.安易なインスリン追加は肥満を助長する.

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POINT

・基本は患者自身のモチベーションと食事・運動療法による減量である.

・薬物療法のうち,減量効果のあるSGLT2阻害薬やGLP-1作動薬の妊娠前の使用も検討する.

・妊娠前の肥満外科治療も効果が期待される.

Perspective◆展望

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多くの薬物が次から次へと登場

 経口糖尿病治療薬が次々と登場してきて,いまやその種類の多さは,他の疾患の追従を許さないといっても過言でなくなってきた.

 種類の多さのうえにさらにややこしいことは,1つの種類に多くの製薬メーカーから同時に,あるいは数カ月おきに次々と商品が発売されているので,医師は名前を覚えることで,精一杯になっているのが現状かと思われる.

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——昨年9月,釧路市にて第2回釧路糖尿病医療学研究会が開催された.その研究会終了後,演者の先生方にお集まりいただき,“糖尿病医療学”に対する考え方や全国的な展開に向けた展望などをお話しいただいた.——

糖尿病患者の口腔健康管理 はじめの一歩・4

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国民に任されることになった医療的な判断

 日本においては少ないかもしれませんが,世界のなかでは,歯科治療費が高い国は意外にも多くあります.たとえば,歯科受診すると高額な治療費を請求されるといわれている英国では,一般的傾向として歯痛,口腔粘膜潰瘍を含めたいわゆる口内炎,口臭,ならびに象牙質知覚過敏などは,安い治療費ですむことから,馴染みの内科系家庭医や薬局に相談することが多いようです.日本と外国では医療制度自体が異なるので,一概には比較したり論じたりすることは適切でないと思われます.

 ところが,日本では国が主導して,2016年の1月からセルフメディケーションが,すでに始まっています.たとえば風邪を引いたとして,喉が痛い,鼻水が出るなどのような,自己判断ではありますが,いわば軽度の症状と思われる状況下では,薬局で買い求めることのできる市販薬をファーストチョイスして,自分で療養することを勧めることになっています.これも一応は,社会保障費の伸びを抑えることに役立つと考えられている方策の一つです.このように,国民がすべからくある程度の医学的知識が要求され自己判断するべき状況になってきています.

糖尿病診療トレーニング問題集

内科医レベル 栗原 秀樹 , 西木 正照
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症例 80歳,男性.

既往歴 71歳 S状結腸癌手術,術後癒着性イレウスの既往あり.

糖尿病に効くコーチング 明日から始めてみませんか?・4

コーチとしての医療者 森岡 浩平
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 前回は「患者さんの枠組み」を通じて患者さんの多様性に触れましたが,実は医療者自身にも多様性はあります.今回は医療者に焦点を当ててみます.

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 肥満2型糖尿病が減量手術により効率よく治療され,予防できることが示されています.長期術後に再発し体重が戻る方が確かにいますが,2型糖尿病は改善や予防されていることも知られています.この事実は,BMIの変化とは無関係な因子が防御的に働いていると思われます.なかでも,白色脂肪組織(WAT)が重要だと考えられています.WAT特異的なフェノタイプ,脂肪細胞の大きさや数,WAT炎症,脂肪細胞の脂肪分解,パラクリン/エンドクリン蛋白の分泌が,インスリン感受性や2型糖尿病と密接に関連すると考えられています.

 今回紹介する論文では,減量手術後の2型糖尿病予防効果へのWATの4つの機能(形態,炎症,アディポカイン分泌,脂肪分解)の関与を調べました.アディポカインはエネルギー消費,ブドウ糖代謝,インスリン感受性に影響を与えます.アディポネクチンはWATによって最も大量に分泌される蛋白であり,他のアディポカインと異なり,肥満,2型糖尿病,インスリン抵抗性とは負の相関があります.

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はじめに

 2015年9月12日,第1回釧路糖尿病医療学研究会〜ことはじめ〜が釧路市で開催されました.『糖尿病患者さんの《こころ》を支え《こころ》を支援する』と題し,大切な患者さんの症例を2症例紹介させてもらい,応答トレーニングシート(患者の言動から対人関係スキルを磨く目的に使用するシート)を活用してじっくり時間をかけて症例検討を行いました.患者さんのこころの動きを一緒に検討し,医療者のこころの動きをも気づかされました(本誌14巻5号,397ページ参照).

 そんな第1回からはや1年が経過し,2016年も10月開催することができました.第2回釧路糖尿病医療学研究会—承—とし,『こころに寄り添う力〜糖尿病者のこころを紐解くためにできること〜』と題し,患者さんの『こころ』の動きを一緒に検討し,そのこころに寄り添う力は,いかに糖尿病者のこころを紐解くことができるのかを,参加された皆さんと考えることとしました.

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 10年以上前に,本書の監修および執筆者の平田純生先生の講演を初めて聴く機会があり,「これが本当の薬剤師だ」と衝撃を受けた記憶があります.それからは,腎機能低下時の薬の使い方については,平田先生の本で勉強して,理解を深めていきました.脂溶性の高い薬物はなぜそのまま尿中に排泄されないのかを理解できたのも平田先生の本のおかげでした(本書の2章-2でも解説されています).今では一緒にお仕事をさせてもらえる機会もあり,本書の書評の執筆の機会をいただけたことは感慨深いです.

 薬物を投与する際にはその主な消失経路となる肝臓と腎臓の機能を評価することが“かんじん”です.高齢化社会や,腎疾患を有する患者の増加に伴い,まさに本書のタイトルのとおり「腎機能に応じた投与戦略」を立てることが必要不可欠となっています.本書は重篤な副作用を回避するために,医師,薬剤師が知っておきたいキーワード,考え方,計算式などを,症例を挙げながら具体的に解説しています.

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基本情報

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糖尿病診療マスター
15巻4号 (2017年4月)
電子版ISSN:1347-8389 印刷版ISSN:1347-8176 医学書院

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